Mistery Circle

2017-08

《 ツンデレ武将がやってきてラブコメになるとおもいきや俺が征夷大将軍になっていた 》 - 2012.07.08 Sun

2013年度 ナイスキャラクター賞 《《 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 星九つ作品 》》
【 第一位 】 該当一キャラクター


◆『北条政子』


Mistery Circle Vol. 47 掲載



《 ツンデレ武将がやってきてラブコメになるとおもいきや俺が征夷大将軍になっていた 》

 著者:氷桜夕雅








夜がまだ明けきらず、暗かった。
暗い部屋にパソコンの明かりだけが光る中、僕は黙々とキーボードを打ち込んでいく。
「ん~まぁこんな感じかなぁ?」
僕は椅子の背もたれに寄りかかり細目で画面を見てみる。うーん、初めてにしては上出来かな僕のブログ。
ブログの制作なんて初めてだったんで結構苦戦したが慣れたらこれは色々と改造しがいがありそうだ。
「とりあえず記事の一つでも書いておくか」
早速マウスを動かし記事作成のボタンをクリックする。


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ブログ始めました♪ - 2013.03.22


あーえっと、初めましてこのブログ『ヤキトリはいらない』 にようこそ
管理人の『平野頼友』って言います。読み方は「ひらのよりとも」ね
決して「たいらのよりとも」じゃないですよ。
よくそう間違えれて「お前平家なのか源氏なのかわかんねー!」とか
言われますがもうそれは慣れっこです。
あっ、ちなみに本名で現役高校生です!

このブログはまぁ日々の学校生活とかも語るんですけど、メインは
今一番熱いネットゲーム『イクサカーニバル』についていっぱい語って行きたいと思います!
ああ、知らない人のために説明すると『イクサカーニバル』は戦国時代を舞台にしたシミュレーションゲームで、近頃の美少女ブームに乗って戦国武将が皆美少女っていう実にわかりやすいゲームです。

これでも僕はこのゲームでトップランカーなんですよ、だから初心者さんでも上級者さんでも気軽に声をかけてくださいね~♪

ちなみに僕の嫁は伊達政宗ちゃんです!!
青髪ショートボブにキリリとした表情ハート型の眼帯が可愛いですよねー♪
あんな子が画面から出てきてくれないかなぁ~そんなわけで皆さんよろしくお願いします!!


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「こんな感じ、かなぁ?」
何となくブログで文章を書くと僕のキャラとはなんか違う気がするけどどうなんだろう?
僕は極々普通の男子高校生、勉強もスポーツも並で顔も並という・・・・うん、ちょっと嘘ついたな。
どっちかというと僕は全てにおいて中の下を位置してちょっと人見知り、けどツッコミだけは物凄くしたくなるのでいつも心の中でツッコミを入れているようななんか暗い男子高生だ。
彼女?当然そんなものいませんよ、だからこそこの『イクサカーニバル』の伊達政宗ちゃんにどっぷり傾倒しているんだけど。
「はぁ~画面から出てきてくれないかなぁ伊達正宗ちゃん」
そんな寝ぼけたことを呟いたその時だった。目の前のパソコンが一瞬光輝いた・・・・ような気がした。
「な、なんだなんだ?今一瞬画面光ったような気がしたけどフリーズでもしたか?」
マウスを動かしキーボードを叩いてみるが別段問題はない、ブラウザを閉じてデスクトップに戻ってみても可愛い可愛い伊達政宗ちゃんが微笑んでいるだけだけ、どうやら気のせいだったみたいだ。
「もう三時か、流石に寝ぼけてきたのかな?そろそろ寝るか明日も学校あるしな」
休みの日なら徹夜でこれから『イクサカーニバル』といった所なんだが流石にオールしての学校は勉強に差し支えが出る。
「よし寝よう、そうしよう」
パソコンをシャットダウンしフラフラとした足取りですぐ後ろのベットに転がり込む。ひんやりとした布団の冷たさに一瞬身を悶えさせながら布団にくるまる。
「あー気持ちいい。今度伊達政宗ちゃんの抱き枕でも買おうかなぁ」
「抱き枕ってなに?」
「ん?抱きまくらってのはさ、こう可愛い女の子の絵が描いてある枕でぎゅーっと抱くんだよ」
「そうなんだぁ」
「そうそう・・・・まだ伊達政宗ちゃんの抱き枕は出てないんだけど・・・・ん?」
なんとなく聞かれたから答えたんだけど、僕は今誰と話していたんだろう・・・・幻聴か?
布団から顔だけ出して見る。
「抱きまくら、ねぇ・・・・」
そこにはベッドに腰掛けそんな事を呟く美少女の姿があった。
パンクゴシックに真っ赤なツインテール、雪のように真っ白でスラっとした肌にに水晶のように透き通りぱっちりした瞳
それらが月明かりに照らされてまるで精巧に作られた人形のようにとても美しく見える。
なんていうかマズイな、どうやら幻聴どころか幻覚まで見える。どうやら慣れないブログ制作に思ってた以上に疲労が溜まっているみたいだ。
「さっさと寝たほうがいいな、おやすみ~」
「おやすみ・・・・」
本当返事までしてくれるとは相当疲れている、うん完全に疲れてるなさっさと寝てしまおう。
そう思って僕は布団を頭から被ると瞼を閉じる。疲れているせいなのか物凄い早さで僕は深い眠りへと落ちていった。




「ん~~~くっ、背中痛い・・・・」
朝、僕は背中に走るじんわりとした痛みに目を覚ました。
「あれ・・・・なんで僕、床で寝てるんだ?」
それほど寝相が良い方ではないけどそれでもベッドから落ちて寝ているなんて事ははじめてだった。
床の冷たさと固さに身体が痛い。寝転がったまま部屋の掛け時計を見てみると時間はまだ午前六時、まだ起きるには早い時間だ。
「少しだけ二度寝しても大丈夫だよなぁ」
全身の気だるさを回復するにはもう一度寝るのが一番、僕は床をズリズリとベッドに這い上がろうとし、その先に広がっている光景におもわず動きが止まった。
「えっ・・・・?」
僕のベッドに見知らぬ女の子が寝ていたからだ。
「あれ、幻覚じゃないの・・・・か?」
いや正確には見知らぬわけではない、薄ぼんやりだが寝る前に見た美少女そのものだった。だけどそれてっきり僕の二次元脳が見せた幻覚だと思ってたんだけど。
「生きてるよな」
小さく寝息をたてている美少女に徐に近づいてみる。長いツインテールがベットから溢れ落ち辺りにふわりと女の子特有の甘い香りが広がると、その香りが強く僕の鼓動を高鳴らせる。
「ちょっと触っても良いかな」
恐る恐る人差し指で美少女ホッペに触れてみる。キメ細やかな白い肌に触れた瞬間に吸いつきてくるような感触がある、これはお肌年齢かなり若いぞ!
「ってことはなにか?こんな美少女と僕は一夜を過ごしたと、つまりよく覚えてないが僕はいつのまにか卒業してしまったのか童貞を!!」
きっとそうだ、そうに違いない。もし違っててもあれだ急に美少女が部屋にやって来るなんて話ってのは大体そうゆう展開になるのは時間の問題!
「いやぁ、でも覚えてないのは悲しいな。しかし今の僕は男としてのランクが数段階上がったんだからないっそ今からもう一度チャレンジ一年生するのも」
「ランクがあがるとどうなるの?」
「ん~ランクがあがるとだな、少女漫画のようにいきなり過激なことしても『強引な人、好き』ってなるんだな、これが」
「過激なことって?」
「そりゃまぁこうゆうところではおいそれと言えな・・・・ってうわぁ!」
おもわずベットから飛び退く。なんか普通に会話してたがいつのまにかこの美少女が起きてるなんて思わなかった。
「なんかさっきから不潔な妄想が口から垂れ流しになってたようだけど私とお前にそんな関係ないから」
少し乱れた髪を手で鋤きながら美少女はなにか物凄く不審者をみる目でこちらを見ている。どう考えてもそっちの方が不審者でしょうが。
しかもきっぱり肉体関係なかったなんて言われるし、ちょっとヘコむ。
「あ、あのいやさっきのはただの独り身言だから。というかどこから聞けばいいのかわからないんだけど君はいったい何処から来たの?」
「どこから?ああ、あそこよあそこ」
美少女が指差したのは紛れもない僕のパソコンのモニター。
「あそこから、正確にはあのパソコンってやつに入ってる『イクサカーニバル』ってゲームからね」
「マジで!?」
「嘘ついてもしょうがないし」
平然とした様子で答える美少女に僕は心の中で小さくガッツポーズをする。
ってことはこの子本当にパソコンからしかも『イクサカーニバル』から来た美少女ってことになる。二次元から美少女がやって来るなんて全くもって非現実な話だけど実際目の前にいるんだから疑いようがない。
だけど僕の問題は別のところ、この美少女のことだ。
「ところで君の名前は?」
ゲーム内でこんな赤髪ツインテールにゴシックパンクのキャラクターなんて見たことないんだ。僕は『イクサカーニバル』のトップランカー、正直ゲームの情報は運営者並みに知っているけど目の前の美少女のようなキャラクターは見たことないと断言できる。
「あれ?わかんないかなぁ、しょうがないから教えてあげるか」
美少女はそう言うとベッドの上に立ち大きく息を吸う、ってこいつブーツ履いたままじゃないか!
「遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ!我が名は北条政子なりぃ~~!」
芝居がかった台詞を力一杯叫ぶ美少女、北条政子。うん、正直まだ午前六時だし近所迷惑なんで大きい声出さないでほしかったな。
「北条政子・・・・」
「それなりに有名でしょ、こちらの世界でも」
そこそこ張りのありそうな胸を全面に押し出し主張する政子。
まぁ確かにそんな名前歴史の授業で習った気がするな、正直なにをやったかはさっぱり覚えてないけど。
「ああ、うんまぁそれなりに。というかですね一つ引っ掛かるところがあるんですけど」
「なんなりと言ってみなさい」
「これ言っていいのかなぁ、なんていうかこの話の根底を覆すようなことなんだけど」
「ええい、勿体ぶらずに言いなさいよ~」
「わ、わかったよ。それじゃ言いますよ」
僕は歴史の勉強はそれほど得意じゃないけど『イクサカーニバル』をやってるからわかる、この違和感。
「北条政子って戦国時代じゃなくて鎌倉時代の人でしょ」
『イクサカーニバル』の時代設定は戦国時代、そりゃ登場人物の中には史実上同じ年代にはいないキャラクターが一同に介していたりするがそれでもあくまで戦国時代の中での話だ。戦国時代にも北条家ってのはあるけど北条政子とは関係ないし、鎌倉時代のキャラクターが戦国時代が舞台の『イクサカーニバル』にいること自体疑わしい。
「なにやら細かいことに五月蝿いのね、それじゃ女性も寄り付かないでしょ、うんうん」
「よ、余計なお世話だよそれは」
なんで初対面の奴にそんなこと言われないといけないのか、しかも当たってるのがちょっと悔しいし。
「別に信じなくても私は良いけどね、私は私の目的を果たすだけだし」
「目的?」
政子はベッドからポンと跳ぶと今度は僕のパソコンの前の椅子に見事に着地する、しかもブーツで。
「そういえば君の名前を聞いてなかったわ」
椅子にどっしりと腰を下ろすとそのままクルクルと椅子を回転させる。
「ああ、僕は平野頼友。ごくごく普通の男子高こ・・・・」
「頼朝様!?」
なぜか僕の言葉を遮って名前に物凄い反応を見せる政子。気がつけば目がキラキラと恋する乙女少女漫画チックになっているし。
「この童貞こじらせたようなのがまさか愛しい源頼朝様だったなんて」
「誰が童貞をこじらせただ!大体僕は源頼朝じゃなくて平野頼友!頼朝のともは『朝』じゃなくて『友』!」
僕が叫ぶと政子は見るからにがっかりした様子で椅子の背もたれに頭を垂れる。
「そうだよね、こんなに簡単に見つかるわけないかぁ」
「いやいやいるわけないじゃん源頼朝なんて、ここ現代ですよ」
「わからないわよ、私みたいにこっちの世界に来ているイケメンの源頼朝様いるかもしれないし、はぁ~私の愛しの頼朝様いずこへ~」
まぁたクルクルと椅子を回転させだす政子。史実上では確かに源頼朝と北条政子は夫婦だけどさ、そうゆうのなら現実世界よりもゲームの中の方が確率高い気がする。
「その『イクサカーニバル』の隠しデータとやらにはいないの?」
「いない~だからこっちに来たんだけどっ!」
政子は椅子をピタリと止めるとズリズリと床を滑りこちらに近づいてくる。
「まぁそっちはとりあえず置いといてもう一つの目的果たそうかなぁ」
「な、なんだよ」
やたらと顔を近づけてくる政子におもわず後ずさりしてしまう。なんだかんだ言ってもやっぱり女の子だしかなり可愛いときたら警戒するのは仕方ない。これは別に僕が童貞ということとは全くないと声を大にして断言しておこう。
「ふふふ、初々しいぞ頼友。そう逃げなくてもいいんじゃないかなぁ?」
「えっ、いやそれはだな」
「私からは逃げれないんだから・・・・ねっ!」
後ずさりする俺に政子が一気に体を乗り出し・・・・
「『傀儡政権』の始まりよ!」
政子はその謎の言葉と共に僕の額を指で弾く。その瞬間政子に後光が差し込み、まるで沢山のカメラが一斉にフラッシュを炊いたかように明滅する。
「な、なんだ!?」
その眩しさに思わず目を閉じ手で顔を覆うが光はお構いなしに瞳に飛び込み焼き付いていく。
「さてそれじゃ頼友、とりあえずコーラとポテチを持ってくるように」
こっちがパニクってるのに政子はなんか呑気なことを言ってるし、なにをしたんだこいつ。
「いやいやそんなことよりこの光を止めてくれよ!」
「何を言っているのかしら、とっくに止まってるわよ」
「えっ?」
政子に言われて初めて光が止まっていることに気がついた。恐る恐る指を退けゆっくりと目を開けてみるとそこには不適な笑みを浮かべている政子の姿がある。
「おまえなにしたんだよ・・・・」
「実際体験した方がいいと思って、それじゃコーラとポテチ持ってきてね」
「はぁ?だから何を言って・・・・って、あれ?」
気がついたら僕は立ち上がり踵を返すと歩きだしていた。
「あれちょっと待て、なんで僕の意思と無関係に歩き出しているんだ!」
そんなことを言っている間にも僕の手は扉を開け足はパジャマの裾を踏みながら一階への階段を降りていく。
これはもしかしてあの北条政子にやられた光のせいなのか?
一階に降りるとまだリビングは薄暗く誰も起きてきてはいないのが確認できる。
「確か『傀儡政権』がどうとか言ってたよな」
傀儡政権って幼くして政権を握った奴に成り代わって政治を行うことだろ、なんか意味が違う気がしないか?まぁ僕があいつに操られている『傀儡』になっているという点ではあってるけどな。
「って、もしかしてあのポテチを取るのか」
僕の足取りは真っ直ぐリビングのテーブルに置かれたポテチへと向かう。ああこれ妹の早苗が昨日買ってきてたやつじゃなかったか?
「ああもう知らね、早苗ポテチ持ってくけどこれは俺の意思じゃないぞ~どうせグチグチ言うだろうけど」
ポテチを手に取ると今度はキッチンの冷蔵庫に勝手に足が動く。
「これコーラなかったらどうなるんだろ、まさか外に買いにいかされるのか?この格好で?」
パジャマ姿で外に出るなんてそんな恥ずかしいことはごめんだ。とはいえこの状況、僕に拒否権なんてないんだろうけど。
「あ、あった」
意外にも冷蔵庫の中には2リットルペットボトルに入ったコーラが開けてない状態で入っていた。
「ああ、もしかしてこれも早苗が買ってきてたのかな。父さんも母さんも炭酸なんか飲まないし・・・・なんていうか、すまん早苗」
今は部屋で寝ているだろう妹に謝りながらペットボトルを掴む。なんでこんな朝っぱらかこんなことしないといけないんだ、全く。


「北条政子様、お待たせしましたポテチとコーラでございます!」
「うむ、ご苦労」
僕が土下座をしながらポテチとコーラを差し出すと政子は満足そうに頷きそれらを受けとる。
「これが現実世界のジャンクフードというものね、実にいい感じだわ」
「そりゃ結構だけどもお前、僕になにしたんだよ」
「ふむ、しょうがない説明するか」
政子はポテチの袋を開けると一枚指で掴む。
「私が『傀儡政権』と言いながら相手のおでこを指で弾くと私の思うように動かせるのよ・・・・うむ、美味い!」
ポテチを頬張りながら満面の笑みを政子は浮かべているがなんだよその能力、恐ろしすぎる。どうやら僕への能力は解除されたのか体は自由になったけど気を付けないとなにをされるかわかったもんじゃない。
「ぷはぁ~っ!おおっこれシュワシュワする!これが炭酸飲料というものなのかぁ」
僕の心配をよそにコーラをラッパ飲みする政子。その手にはいつのまにか漫画雑誌が握られている。
「コーラとポテチを食しながら、この漫画とやらを読むのが現実世界の『すたんだぁど』ってやつなのね」
「そんなスタンダードないよ!どこ情報だよそれ!」
どっちかっていうとそれはダメ人間の生活じゃないか。
「そうなのか?童貞はそうやって生活してるんじゃ?」
「ちげえぇぇぇぇぇっ!」
思わず声を荒げるが政子は全く気にしてない様子で漫画雑誌の方に目を落としている。
「ん~しかし『現実世界生活マニュアル』に書いてあったぞ。これによるとこの『イクサカーニバル』のメインプレイ層は『二次元の美少女を愛するおよそ現実世界では恋愛できそうにもない可哀想な人』で、そうゆうのを童貞といってポテチとコーラを主食にしていると書いてあったし」
誰だよそれ書いた奴、全『イクサカーニバル』プレイヤーを敵にまわしたいのか。しかもことあるごとに童貞って言葉挟みやがってどんだけ人の心をえぐりたいんだ。
「なんかもう全然違いすぎてどっからツッコミ入れたらいいかわからないよ」
「まぁともかく私のもう一つの目的は現実世界の娯楽を体験することなんで存分に楽しませてもらうわ」
「娯楽を体験だって?まさかここで?」
「ん~今良いところだから話しかけないで~」
よほど漫画雑誌がお気に召したのかもはや話などシャットアウトで雑誌を見ている政子に僕は嘆息し続ける。
「あのさぁ、僕もう少ししたら学校行くんだけど家族にばれないように部屋から出ないでくれよ」
「あ、はいは~い」
聞いているのか聞いてないのか適当に返事をする政子に思わず天を仰ぐのだった。
「・・・・ってこれからどうすりゃいいんだよ」


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例えばの話 - 2013.03.22


どうも、管理人の「平野頼友」で~す
ブログ開設のご挨拶の次がこんな記事で申し訳ないんだけど
一つ、凄く凄く局地的な例え話をするんでどうしたらいいか
答えていただけるとありがたいです!

『例えば急に自分の部屋に美少女がやってきたら親にどうやって説明しますか?』


あ、例えばの話ねこれ。
いやぁもし二次元から伊達政宗ちゃんが出てきた場合親になんて説明しようかなぁなんて妄想してたら気になってね
まぁ僕の嫁なのは間違いなんだけどな!!

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「こんなの明確な回答もってくる人なんていないよなぁ」
朝日の差し込む教室で僕はブログを更新しながらため息をつく。ブログでの楽しそうな口調とは裏腹に僕の気持ちは沈んでいた。
「なんていうか朝っぱらからどっと疲れた」
僕は何回目かと言うため息をついて机に突っ伏す。朝からゲームの中から美少女北条政子がやってきてこき使ってくるし、妹の早苗には「倍にして返してくれないと口聞いてあげないんだからね!」なんて拗ねられるし、なにより問題なのは北条政子の事を両親に説明してないってことだ。
いやでも「二次元から美少女来たんだ!」なんて言っても納得なんてしてくれるわけないしなぁ。
「そもそもあいつ大人しくしてなさそうだしなぁ」
「よぉ、今日は早いな頼友!」
ポップコーンのごとく膨らむ悩みの種に頭を抱えているとポンと肩を叩かれる。振り向くと僕の悪友である三奈本がいつも通りの爽やかハンサム顔で立っていた。
「ああ、三奈本かおはよう」
「おう、おはよう。てか頼友今日暗くね」
三奈本はそう言いながら僕の前の机に鞄を置くとどっしりとこちら向きに席に腰かける。三奈本は小学校の頃から付き合いでなんの因果か知らないがいつも同じクラスになる僕の悪友だ。
学校指定のブレザーを着崩し、整ってるのか整ってないのかわからない茶髪の髪にベイビーフェイスとなにやらチャラい感じのする男だけど実は違う、というかチャラい方が良かったと言うべきか。
「そういやあれ見たか?俺が入れといたアレ、掘り出し物だぞ」
「は?アレって何?というか三奈本おまえまた僕の鞄に勝手に何かいれたのか!?」
今日は朝からごたごたしてたから鞄の中なんてよく見てなかった。慌てて鞄を開けて中を探るといかにもな、いかにもな肌色の多いパッケージが目に飛び込んでくる。
「しずくちゃんの新作だぜ!これで元気出せ頼友」
「本当、三奈本こうゆうの人の鞄に勝手にいれるのやめてくれよ」
思わずため息をつく。三奈本は見た目こそチャラいが中身はド直球の変態野郎なんだ。ルックス的に女子にも人気でよく告白されるみたいだけどこいつのあまりにもな変態具合に大抵は付き合って数日でお別れになる。「男子高校生ならこれくらい健全だ」なんてよくあいつは言うけど正直度が過ぎているんだよなぁ。
「どうしたどうした、マジでなんかあったのか」
「まぁ色々あったんだよ」
三奈本は変態なところを除けば良い奴だが正直こうゆうことを相談するには適してはいない。北条政子の事なんて話したら飛び付いてくるのは目に見えてるからな。
「とりあえずこれ返すよ、今そうゆうの観れる状況じゃないんだ」
いつまでいるのかわからないけどあの北条政子だって女の子、流石にこんなの観れる状況じゃない。
「えぇ~観たら元気になってしばらく賢者モードになれるって」
「いやいや本当僕はいいから持って帰・・・・」
そう言ってDVDを三奈本に押し付けようとしたその瞬間
「おっ、なにやら面白そうなの見てるね~」
僕の後ろからスッと手が伸びDVDを取り上げられる。
「えっ!?」
慌てて振り替えるとそこにいたのはクラスメイトの日向みなみだった。日向みなみさんはクレイジーボンバーの別名を持つクラスの元気娘。長い髪を後ろで束ねたポニーテールに竹を割ったような性格が人気のクラスのアイドルの一人だ。クレイジーボンバーっていうのはこのいかにも体育会系って感じの日向さんが実は科学部の副部長で実験をやらせるといつもなぜか爆発が起こると言う逸話から名付けられたものだ。
「ひ、日向さん!?」
「なになに『しずくちゃんの色んなコスプレを着たまま4時間!!』と、へぇ~平野君ってこうゆうの好きなのね」
「違うよ、これは三奈本の奴が勝手に───」
「うんうん、大丈夫だよ言い訳しなくても。うちの部長もメロンパンかじりながらいつも無表情で官能小説読んでるし」
うっは、なにか誤解されてる!!しかも無表情で官能小説読んでいる変な人と同列に扱われてるし。
「そうなんだよ~頼友がどうしても欲しいって言うから俺がフラゲしてきてやったんだぜ」
「ちょ、適当なこと言うなって!」
三奈本は三奈本でそれ思いっきり嘘言ってるし。どうしても欲しかったのは三奈本のほうだろっ!
「まぁどっちでも私はいいけどね。とりあえずそろそろ三樹先生が来るから隠した方がいいんじゃないコレ?」
日向さんはそう言うと僕の頭にDVDを置き自分の席に戻っていく、慌てて僕はそれを鞄にしまうとちょうどと言うタイミングで担任の三樹先生が入ってきた。三樹先生は初老の国語教師で少し大きめの焦げ茶のスーツを身に纏いまるで亀みたいに歩くのでよく「長老」なんて呼ばれている。
「あ~皆、おはよう」
間延びした口調で挨拶する三樹先生にクラスからは疎らに返事が返ってくる。
「え~と、朝の連絡事項は特になし~。ああ生徒会から連絡があったかな、東條?」
「はい」
三樹先生の言葉に生徒会長兼学級委員の東條綾音さんが立ち上がる。東條綾音、日向みなみと並ぶこのクラスのアイドルだ。なんていうか大人しくて清楚な感じがクラスだけじゃなくて大好評みたいだけど彼女のもっとも特徴的なのは声だ。
「あのえっと、皆さんにお伝えしたいことがあります」
少し緊張した様子で話す東條。なんていうか透明感のあるその声はまるで魔法のように心を掴んで離さない、気がつけばいつも雑談混じりのホームルームも彼女の声を聞くために静まり返っていた。
「そのえっと、来月の文化祭の件で私達のクラスはなにを出店するのかまだ決まってないのでこれから他のクラスがなにをするのか書いてあるプリントを配りますのでそれを参考に決めてもらいたいんです」
そう言うと長い黒髪を揺らして東條さんはプリントを配り始める。
そういやもうすぐ文化祭か、しかしまぁ文化祭とかそうゆうイベント事に僕が積極的に参加するわけもなく去年と同じで中庭辺りでスマートフォンを弄ってるだけなんだろうなぁ。
「なぁなぁ知ってるか頼友?」
そんな事を考えているとプリントを配るために後ろを振り向いた三奈本が声をかけてくる。
「知ってるって何が?」
受け取ったプリントを後ろに回しながら僕は答える。多分また変なことなんだろうけど。
「最近の生徒会長って眼鏡かけてるだろ、おかしいとおもわないか?」
「そういえばそうだなぁ」
言われてみると確かにいつからだっただろうか東條さんは眼鏡をかけてきている。
「多分アレはだな、彼氏の影響だと思うんだよ」
「彼氏なんていたんだ東條さんに」
「ま、あくまで噂だけどな。でも彼氏が変態なのか夜の学校とかで色々しているって話だぜ」
「夜の学校・・・・」
確かに夜の学校でなんてのは変態だけどまさかそれを三奈本みたいなド直球変態野郎が言うとはね。それが聞こえているのか聞こえていないのかはたまた、ただ黙っていないのが悪いのか東條さんは三奈本を指差しこう言う。
「あの~三奈本君、意見がある場合は手をあげてください」
「わっかりました!これ頼友の意見なんですけどメイド喫茶なんてどうでしょう」
「ちょっとまた人のイメージを損ねるようなこと言うなって」
また勝手なことを言い出す三奈本の裾を掴み抗議するが全く意に返さない感じで三奈本は続ける。
「いやぁね、うちのクラス東條さんや日向さんを始め美人で可愛い子揃いじゃないですか。それを活かさないなんてもったいないっ!と頼友は豪語しているのです」
してない、してない。それ完全に三奈本の趣味じゃないか。
「メイド喫茶、ですか。そうなると服の調達や保健所への申請など大変なことが多そうですが他のクラスと被ってはいませんし他に意見がなければ候補には入れたいのですけど」
三奈本の変態発言、意外にも東條さんを始めクラスの女子は嫌悪感を示してはいないみたいだ。
確かに他のクラスの出し物を見ると占いやら演劇、お化け屋敷と様々だがこと文化祭の定番のようであるメイド喫茶はどこのクラスも手を出してはいなかった。
「ええっと、他に案がなければうちのクラスはメイド喫茶ということでいいですか?」
東條さんの問いかけにそこかしこから「異議なし~」だとか「いいよ~」なんて言葉が返ってくる。
「特に反対意見もないようなのでそれじゃメイド喫茶をやるということでお願いします」
小さく頭を下げる東條にクラス中から小さな拍手が沸き起こる。
「やったな頼友、メイド喫茶だぞメイド喫茶」
「良かったね。なんていうかもっと反対されると思ってたけど」
僕の考えじゃ女子連中が猛反対すると思ってたのに、三奈本が「美人」だの「可愛い」だの言ったせいなのかな。
「まぁ全然決まる気配なかったからなんでもいいって感じだったんだろ。だが甘いぜ、これからみっちりメイドとしての教育をしてやるぜ、ククク・・・・」
不適な笑みを浮かべる三奈本に僕はげんなりとして肩肘をつき嘆息する。
「まぁた溜め息なんてついてるな頼友。想像してみろよ生徒会長や日向のメイド姿を!」
「ん、ん~?」
なんとなく言われるままチラリと横目で席に戻っていく東條さんの姿を追う。確かにあの容姿でメイド服なんて着たら相当可愛いだろう、東條さんは大人しいキャラだしクラシックなロングスカートのメイドさんで日向さんはミニスカートのメイドさんかなぁ。
「おーい、頼友」
確かに想像するとそれはそれで物凄く魅力的だ。あれで傅いて上目使いで「御主人様」何て言われたら即押し倒してしまいそうだ。
「おい、頼友ってば!」
そんな僕の妄想は三奈本に肩を揺らされ現実世界へと引き戻される。
「なんだよ三奈本、想像しろって言ったのお前だろ」
「そんな妄想よりも現実を見ろ、ほらあれ!」
うわ、三奈本・・・・その台詞を君が言いますか。ただ三奈本の指差す先を見て思わず僕の動きは止まった。
クラスの皆も同じ所を見てざわついている、やれ「あの子誰?」だの「可愛い~」だの。
教室の扉の前でぴょんぴょんと跳ねながら「お~い頼友~」なんて叫んでいるどっかでみたような真っ赤なツインテールの真っ黒ゴスロリパンク姿の少女に僕は思わず頭を抱えた。
「なんであいつ来てるんだよ・・・・」
「おっ、やっぱり知り合いなのか頼友。なに滅茶苦茶可愛くない?さっきからお前の事呼んでるみたいだぜ?」
「くっ、ちょっと失礼します!」
やたらと人の名前を連呼する北条政子に僕はあまりの恥ずかしさにいてもたってもいられず教室を飛び出す。
なんていうか僕はクラスでも大人しいごくごく普通の男子高校生のはずなのに今日だけでこれからあらぬ誤解と奇異の目で見られるじゃないか!
「頼友、ようやくでてきたわね。ちょっと聞きたいこ・・・・」
「ちょっと来い!」
なんかのほほんと話している政子の手を掴むと僕を走り出す。
「ちょ、ちょっと何をするのよ!」
「いいから来いって!」
廊下を全速力で走る僕達は他の人達にはどう見えるんだろう?
なにか「駆け落ちか~?」だの「青春だねぇ」なんて他のクラスからも聞こえている気がするが今更もうどうしようもない。階段を一気に駆け上がると完全封鎖されている屋上の入り口の前に座り込む。
「・・・・はぁはぁ、こんなに走ったの久しぶりだ」
息がきれる。恥ずかしさあっての全力疾走だったけど自分の体力のなさには少々運動しないといけないかなぁなんて本気で思う。
「なんなのよぉイキナリ走り出すなんて。はっ、まさか私には愛しの頼朝様がいるのに逢い引きしようと!?」
「合い挽きでも挽き肉でもねぇー!!大体人目を忍ぶどころか目立ちすぎだ!」
相変わらず呑気なことを言っている政子に捲し立てるように僕は叫ぶ。
「お前家から、いや部屋から出るなって言ったじゃん!」
「そうだったかしらぁ?あんまり覚えてないや」
「あのなぁ、大体学校にそんな格好で来ること自体・・・・あれ、そういえばなんでここに僕がいるってわかったんだ?」
急な寒気が背筋を通る。もう僕の知らないところでこいつとりかえしのつかないこといくつかやってるんじゃないのか?
「なんでって普通に頼友の母上様に聞いてきたけど」
「おいぃぃぃぃ!!」
あーはい早速ですか、早速やらかしましてましたかこいつは!
「うるさいなぁ、そんな大声出さなくてもいいじゃない。いいじゃないったらいいじゃない!そんなに心配しなくても私の『傀儡政権』で記憶の改竄しているわよ」
僕の声に小さく頬を膨らませて反論する政子。あいかわらず傀儡政権の意味が違う気がするけど記憶の改竄までできるのかよアレ。
「私はゲームのやりかたがわからなかったから聞きに来ただけで頼友の勉学の邪魔をしに来たわけではないんだから」
「いやもう十分邪魔になっているというか、まぁいいや。そのゲームのやり方教えるから帰れよ」
「ん~~~それなんだけどぉ」
煮えきらない様子で辺りをキョロキョロと見渡す政子になにやら言われもない不安が過る。
「こんなに人がいるということは愛しの源頼朝もいるかもしれないわ、よし!私はここで頼朝様を探すぞぉ~」
言うが早い、政子は階段を一段飛ばしで降りると廊下を走り出す。
「おい、こらちょっと待て!ゲームのやり方教えるからおとなしく帰れって!」
「そんな言葉で聞いてもわからないわよ。それにここ面白そうだからちょっと楽しませてもらうわ、ついでに源頼朝様を見つけれたらラッキーだし」
走りながら政子は笑う。てかあいつの足、物凄く早いんですけど。こっちは追い付くどころかどんどん離されていってる。
「はぁはぁ、だからちょっと待てって」
「ここが頼友の『クラス』ね、頼友は魔法使いクラスなのか?体力無さすぎるし」
「そのクラスじゃねぇ!二年A組だよ!」
そんな僕のツッコミもよそに政子は教室に入っていく。フラフラとした足取りでその後を追うと
「『傀儡政権』の開始よ、私がここに居てもいいように計らいなさい」
時すでに遅し、僕の目の前で政子がそう言いながら三樹先生の皺だらけな額を指で弾いていた。
終わった、僕のごくごく普通の男子高校生生活が今完全に音をたてて崩れ落ちていった。



「あ~えっと、最近学校帰りにゲームセンターで屯している生徒を良く見かけるそうなので皆さんはいかないように。では以上です、皆さんさようなら」
朝と変わらない三樹先生の間延びした声とともにホームルームが終了し生徒が各々散っていく。そんな中僕は暮れる夕日に黄昏ながらいつもの倍以上の疲労に涙していた。
「政子ちゃん可愛い~こっち向いて~」
「はいはい~」
「アイドルみたい、実は3Dだったりするんでしょ~」
「ゲームでは3Dだったよ~」
「ゲームってなにぃ?なにそれウケる~」
そんな僕の苦労も知らずに隣ではクラスメイトになった北条政子を皆が囲って談笑していやがる。三樹先生を傀儡政権で操った結果、北条政子は『平野頼友の所にホームスティすることになったドイツ人と日本人のハーフの帰国子女』というよくわからない設定が付け加えられしかもなぜかそれを完全にうちのクラスの人間は疑問を抱くことなく受け入れたのだ。
「政子ちゃんはドイツのどこから来たの?」
「どいつ?はよくわからないけど私はイクサカーニ・・・・」
「いやいやいや!インゴルシュタット地方から来たんだよ!」
しかもあいつは平然と自分がゲームの世界からやって来たことを語りだしたりするもんだからこうやってフォローするだけでどんだけこの僕にどれだけの不幸が舞い込んだことか。
政子が「私は愛しの源頼朝を探しに来たの!」なんて言い出したときはクラスのアレな婦女子が「三奈本君と平野君がくっつけば三奈本頼友できるじゃん!」とか意味不明なことを言い出し「それでどっちが攻めなの?受けなの?」と全く嬉しくない
絡まれ方をした。
「頼友ぉ、政子ちゃんみたいな可愛い子と知り合いだったなんてなぜ黙ってたぁ!」
「黙ってたわけじゃなくて今日知ったんだよ僕も。というかもうそろそろ僕は家に帰るよ、やることあるし」
ニヤついた顔をして肘で小突いてくる三奈本に溜め息に混じりに言葉を返す。
「やることだと!?ま、まさかアレか!ベッドの上でやるアレか!?」
「ただのゲームだよ。政・・・・いや北条さんがやりたいっていうからさ」
「なにぃ!ゲームってまさか王様ゲームかツイスターゲームを帰国子女でよくわかってない政子ちゃんにやらせて・・・・」
「だから違うって。悪いけど今日はもうこれ以上三奈本には付き合ってられないよ」
さすがにこれ以上三奈本の冗談に付き合っていられるほど僕の体力はない。鞄を手に持ち席を立ち上がると隣の席で談笑している政子に声をかける。
「あのさぁ北條さん、僕そろそろ帰るけどどうする?」
「んぁ~もうそんな時間なのか。皆の者すまないが私はこれからポテチを食べながらコーラを飲み、ゲームに興じなければならないので帰るよ」
ならないのって、それただ家でだらけているってだけじゃないか。
「ではごきげんよう?さようなら?皆の者」
しかし少し名残惜しそうにしているクラスメイトに手を振る政子の姿は服装こそ違えど完全にクラスに溶け込んでいた。
「それじゃ頼友、ポテチとコーラを買いに行くわよ~」
「買いに行くってお金出すの僕なんだけど」
「細かいこと、私は気にしないよ」
「僕が気にするんだよ!!」
そんな会話をしながら廊下を歩く僕達。なんていうか明らかに周りから注目されているのがわかる、まぁ原因は間違いなく北条政子なんだろうけど他人の好奇の目ってのは実に胃にくるものがある。
「さっき皆に聞いたんだけどポテチには色々味に種類があるらしいわね。全部制覇してみたいわぁ」
「僕の貴重なおこづかいをポテチ制覇に当てないでくれ」
ただでさえ今日は早苗に二袋詫びで買わなきゃいけないのにこれじゃ財布の中身が底をつくのも時間の問題だな。
「まぁポテチは一日一袋、コーラは小さいの一缶で我慢しろ」
「ええぇー!頼友のケチ!童貞!おたんこなす!」
「はいはい、なに言われても変わりませんよ。もらえるだけありがたいと思ってくれよ。つかまた童貞とか言いやがって」
腕をブンブン振り回して抗議する政子を適当にあしらって階段を降りる。階段を降りてすぐ目前には木製の下駄箱がある、なんていうかこう漫画とかに出てくるような扉を開けるとドサッとラブレターが落ちるみたいなそんな展開をいつも妄想するんだがまぁそんなことは当然だけど一度たりともない。
下駄箱から靴を取りだしながら政子の方を一瞥する。本当二次元からやってきたっていうんだったらなんで伊達政宗ちゃんじゃないんだよ、伊達政宗ちゃんだったらもっとこうラブコメちっくな展開になってただろうになぁ
「ふふ~ん、ポテチ~ポテチ~♪」
そんな僕の悩みも知らずに鼻唄を歌っている政子を見て僕は本当今日何度目かというため息をついてまた天を仰ぐのだった。



「いいか?これは明日と明後日の分なんだからな」
「はいはーい」
両手にコンビニの持った僕はさっそくポテチの袋とコーラを持って満面の笑みを政子に釘を刺す。なんていうか政子をコンビニに
連れて行ったのは間違いだった。気がつけば店にあるポテチを全種類レジに持って行くんだもんな、レジが混んできてたんで戻すのも気が引けてつい全部買ってしまったがこんなこと続いたら一週間も僕の財布は持たないぞ。
いやそんなことよりも僕には確かめておかないといけないことがある
「あのさもうすぐ僕の家、ということで一つ聞きたいことあるんだけど」
「ぷはぁ~やっぱりコーラは格別だわ」
「って、もう飲んでいるのかよ!」
「ん?なにか言った頼友?」
コーラだけに飽きたらずポテチまで開けだした政子に少し呆れながら僕はひとつの疑問を呈する。
「その『傀儡政権』っていうあれってさ、記憶の改竄までできるみたいだけどそれっていつまで続くのさ」
三木先生を、そして俺の母さんまでにも北条政子はあれ使ったみたいだけど効果がどれくらい続くものなのかは気になる所だ。
「ん~ゲームだと1ターンの設定だから現実世界だと五分くらいかな?」
「五分だって?それじゃなに家にいるときはチマチマそれ繰り返さないといけないのか」
「あ、それは大丈夫。既成事実があるから」
そんなことを言いながらポテチを頬張る政子。うむ、なんていうか女の子から既成事実って言葉を聞くとちょっとあんまりいい気持ちはしないけど一体どうゆうことなんだろう?
「既成事実ねぇ」
「まぁそんなに心配しなくても大丈夫だってば。ほらなんだっけ杏より梅が安いって言うじゃない」
「それを言うなら『案ずるより産むが易し』だよ!!なんつぅありがちなギャグ言うかな、それで本当に大丈夫なのか?」
そんなことを言っている間に僕の家が見えてくる。白壁の美しさが未だに残る分譲の一軒家、普通のサラリーマンである父さんが結構無理して買った家だ。
「心配しなくても大丈夫だって、ただいま~」
政子はまるでさも住み慣れた家かのように玄関前の石畳をスキップすると一気に扉を開ける。
「あら、おかえりなさいって・・・・ところで貴女は?」
しまった、と思ったときには時すでに遅しってやつだった。
ちょうど買い物にでも出ようとしていたのか母さんと政子がばったり対面、なんで僕は政子が玄関を開けるのをのほほんと見守っていたんだろう。僕が先に玄関を開けてれば友達だのなんだの言い訳ができたってのに母さんからすれば見ず知らずの女の子がいきなり玄関を開けて「ただいま」なんていえばおかしいと思うのが自然だ。
「あの、いや母さんこれは・・・・」
「いやだなぁ、頼友のお母様。今日から『ほぉむすてぃ』とかいうのさせてもらっている北条政子ですよ。朝会ったじゃないですかぁ」
僕の言葉を遮って政子が捲し立てる。なんていうかクラスメイトは騙せても母さんは騙せないだろ。
そう思ったんだけど次の瞬間母さんは
「はいはい、そうだったわね政子ちゃん。頼友が可愛い女の子なんて連れてくるからちょっと吃驚しただけよん」
と、あっさりと政子の言葉を信じていた。しかも「まぁ頼友に彼女ができたら次の日は天変地異が起こるわよね~」なんて実の息子に余計な精神的大ダメージまで与えてくる始末。
「お母さん今から晩御飯の買い物にいってくるから頼友、政子ちゃんと留守番頼むわね」
「ああ、うん」
そう言って出ていく母さんの後ろ姿も呆然と眺めるのもそこそこに僕は振り返ると政子に問い詰める。
「どうゆうことだよ、あれ?」
「だから既成事実だって、朝そうゆう記憶を埋め込んだから私がそれを引き出しただけ。こっちは結構長いこと持つよ」
「まじかよ、なんだそのチートみたいな能力」
ようはあれだろ、そこら辺の可愛い子に「貴女はこの平野頼友の彼女です!」ってやれば能力が切れた後でも「あれ~僕の彼女じゃん」とやることできるんだろ・・・・と、いうことはだ!
ということはアレでアレがそうなって・・・・
「あっ、今私の能力イヤラシイことに使おうと考えてたでしょ。童貞の考えそうなことよね~」
「か、考えてねぇよ!!あと童貞言うな!!」
軽蔑するように細目で睨んでくる政子にちょっと狼狽え気味に答えた時点でもうそれは考えてますよ~エロいこと考えてましたよ~と言っているのに等しい。
「やっぱりぃ!でもそんなことはいいから早くゲームやるの!」
「くっ、はいはいわかりましたよ」
靴を脱ぎ先を歩く政子を追って階段を昇る。二階の静けさからどうやら妹早苗はまだ帰ってきてないみたいだ、起きてる時はそれはもう騒がしいからなあいつ。
「頼友!早くこのゲームをやらせなさい」
僕が部屋に入ると既に政子はゲーム機の前に正座して臨戦態勢
で迎えてくれる。うむ、なんていうか今更ながらに僕の部屋に美少女がいるってのには違和感しか覚えない。
「そんな急かさないでも教えるって、その前に」
僕はコンビニの袋から割り箸を取り出すと政子に差し出す。
「ほれ、これはゲームをやる上で超重要アイテムだ」
「これが?なんで?」
「お前のことだゲームやりながらポテチを食べるのがスタンダードとかまた言い出すだろ、ポテチ掴んだ手でコントローラーを触ると汚いからポテチ食べるならその箸使えって」
「なるほどね~つまりこうゆうわけね」
なぜか片手にコントローラー、片手に割り箸を握りしめる政子の姿に思わず「なんかちょっと勘違いしてるな」と思い苦笑しながら僕は隣に座る。
「んで、どのゲームがやりたいんだよ」
「んっと、これよこれ~」
政子が箸で指したのは『戦国一騎当千』というゲーム。『イクサカーニバル』と同じ戦国が舞台のゲームだけどこっちは出てくるキャラクターがイケメンばっかりで迫ってくる敵兵を一人で蹴散らしていくというアクションゲームだ。
ははん、なんで政子がこのゲームを選んだ理由わかったぞ。
「期待しているところ悪いけどこのゲームに源頼朝はでないぞ」
「えっ!?でないのぉ~」
ポトリとコントローラーを床に落とし愕然とする政子。そしてすぐにわなわなと拳を握りしめ手をバタバタと振り回す。
「おかしい!なんで頼朝様がいないのよ!」
「いやいやこれも戦国時代が舞台だからだよ!」
「隠しデータとかでもいないの!?」
「いるわけないだろ・・・・」
というか隠しデータとはいえ『イクサカーニバル』に鎌倉時代の北条政子がいる方がどっちかといえばおかしい。
「むふ~!やる気がかなりなくなったけどとにかくやるわ」
「はいはい、それじゃセットするよ」
僕はゲーム機本体のイジェクトボタンを押すとゲームディスクを放り込み電源をいれる。次にテレビの方の電源をリモコンでいれると荘厳な音楽と共に画面には『戦国一騎当千』の文字が浮かび上がる。
「おおお~これがゲーム画面と言うやつなのだな!」
「そうだよ、んで次は操作説明な」
僕は政子の持つコントローラーのボタンを指差すと一つ一つ説明する。
「こっちの十字のボタンでキャラの移動、んでこっちのボタンが攻撃でこっちがガードするボタン。必殺技を使いたくなったらこのボタンだ」
「ふむふむ、ところで頼友」
「なんだ?」
「このゲーム左手だけでやるのは少しボタンが多いみたいだけど・・・・」
「箸を置け、箸を!!」
政子が右手に持つ割り箸を僕は強引に取り上げるとポテチの袋に突っ込み
「食べたいときにだけ箸を取ればいいだろ!大体戦場でポテチなんて食べてたらこのゲームすぐに死ぬぞ!」
「わ、わかったわよ・・・・」
少し声を荒げた僕の気迫に負けたのか政子がちょっと動揺しながら小さく頷く。ふむ、どうやらことゲームに関してだけは僕の方が上手のようだな。
「んじゃまずはスタートボタンを押してキャラクターを選ぶんだ」
「はいはい」
政子がコントローラーを操作すると画面にはこれでもかってイケメン武将が登場し「俺を選んでくれ~!」と言わんばかりに格好いいポーズを決める。
「誰にしようかなぁ~」
「初心者は上杉謙信辺りがいいぞ」
「それ見た目が嫌、だからこの人にしよっと」
政子がボタンを押すとナルシスト気味に髪をかきあげる石田三成が選ばれる。こいつの好みってこんなキャラなのか?
「これまたトリッキーなキャラを選んだな。石田三成はガード中に攻撃ボタンを押すと後の先といってカウンター攻撃が・・・・」
「んもぅ!そうゆうのいいからなにか敵が迫ってきてるんだけどっ!」
だだっ広い草原に降り立った石田三成に向かって画面の奥からぞろぞろと槍を持った足軽が突っ込んできている。
「まだ最初だからそんなに慌てないでも大丈夫だって、ほれ敵が近づいてきたら攻撃!」
「う、うん」
政子がボタンを押すと画面の中の石田三成が敵に斬りかかる。
「攻撃したらすぐ動く!」
「ほいさ!」
政子はボタンも押さずになぜか自分の体だけを動かす。それはもうレースゲームが下手なやつにありがちな体ごと動いちゃうっていう滑稽な姿だ。
「なにやってんだよ、避けないとやられるぞ」
「もぉ~わかってるわよっ!さっきから頼友うるさいっ!」
「なんだよこっちが親切に教えてやってるのに」
「もう操作はわかったからあっちいってなさいよっ!」
頬を膨らませ憤慨する政子に僕は肩を竦ませ立ち上がる。
「はいはいわかりましたよ、なんかあったら呼んでくれ」
全くこのわがままお嬢様は、もうこうなったら放っておいた方が良さそうだ。


それから二時間後───
政子はポテチにもコーラにも手をつけずぶっ続けでゲームをやり続けている。
「ふぁぁぁっ」
政子が画面に集中している隙に部屋着に着替えた僕はベッドに寝転がったまま小さく伸びをすると落ちそうになった瞼を擦る。
政子は未だに敵の攻撃を避けるときに体ごと動くのは相変わらずだけどそれなりに操作は上手くなっているようでちゃんと画面の石田三成もちゃんと敵の攻撃を避けている。
「源頼朝がいなくてやる気がなくなったとか言ってたわりには結構ノリノリでプレイじゃないか」
と少しおちょくってみると政子は赤面しながらもきちんと並み居る敵をなぎ倒し
「べっ、べつに戦いたいわけじゃないんだからねっ!」
と意味不明なことを叫んできた。そして
「これをやっててわかったことがあるわ、それは勇者なんてのは職業ではないってことよ」
勇者ってなんだ?なにやら更に変なことを言い出したぞ、こいつ。
「はぁ?どうゆう意味だよ」
「本当の勇者と言うのはこの絶望的な戦力差がわかっていても私に一矢報おうと勇気を振り絞って立ち向かってくるこの敵キャラ達のことなのよ!だから私も全力で相手をするの!」
「ただの敵キャラに感情移入しすぎだろ・・・・」
まぁでも政子の奴が楽しいならそれでもいいか。そうゆうプレイスタイルも有りといったら有りだろう。
「ま、ほどほどに楽しんでくれ。僕は夕飯まで寝るから」
「あっ、ちょっと待って。頼友こっちきて」
布団に潜り込もうとした矢先、政子に呼び止められる。
「はぁ?なんでぇ?」
「なんででも!いいから早く!」
正直面倒くさい・・・・が、いかないといかないでうるさそうなので渋々僕はベッドから降り這いずるようにして政子の隣まで近づく。
「なんだよ、僕は疲れているんだけど」
「はい、頼友こっち向いて」
「ん?」
そこで言われるままに政子の方を向いてしまったこと、これが僕の敗因だ。向いた先の政子はさも「罠にかかったな」と言わんばかりの満面の笑顔で
「『傀儡政権』のはじまりよっ!」
「あっ、ちょ・・・・」
政子の細い指が僕の額を弾き本日二度目の強烈な光が眼球に焼き付いてくる。
「くっ、なにするんだよ全く!」
「それじゃ頼友、とりあえず肩がこったから揉んでもらおうかな」
肩を揉めだって?こいつは僕を小間使いかなにかと勘違いしているんじゃないのか?とはいえこうなってしまうと自分の意思とは関係なく体は動いてしまう。
「くそ・・・・寝ようと思ってたのに」
「ふふふっ、しっかりやってくれたまへ~」
満足げに言う政子に歯がゆい思いをしながらも僕の体は勝手に動き政子の背後に回り肩を揉み始める。
「ふぁぁぁっ、ったく眠いのに」
僕はさっさと終わってくれと頭を垂れ目を瞑り半分寝ながら政子の肩を揉む、僕が意識せずにしていても勝手に手は動いてくれるからもう政子が飽きるまでこれでいいよなぁ。
「よっ!ほっ!危ないっ!」
「おいおいあんまり動くな・・・・って、ふぁぁっ」
これで少しは安眠できると思いきや政子が敵を避ける度に右へ左へと体を揺らすもんだからその度に手がずれて全くもってやりにくいったらありゃしない。
「全く、おとなしく揉まれてろよ・・・・」
「ひゃん!!」
そんなことが何度かある内に急に政子が変な声を出した。
「なに変な声だしてるんだよ、ふあぁっ」
「ちょっ、ちょっと・・・・んっ・・・・そこはダメだって」
「え?何がダメなんだよ、肩揉めっていったのお前だろ」
なんかさっきからじっとり湿った色っぽい声を政子は上げているが僕はひとつ大きく欠伸をすると気にせず肩揉みを続ける。
もみもみもみもみ。
「ていうか、肩凝り治った?物凄く柔らかいんだけど」
「だからっ・・・・そこ肩じゃないって・・・・んっ」
あれ、肩じゃない?じゃあこの柔らかい感触って・・・・。
ちょっと嫌な予感がして顔をあげてそっと目を開けてみる。
「あ、あれ?」
僕がさっきから揉んでたのは政子の肩じゃなくて胸だった。ちょうど手に収まるくらいの大きさの政子の胸を後ろから執拗に揉んでたわけだな、うん僕は。
「いやぁ、あはは・・・・。こ、これは僕の意思じゃないんだ不可抗力って奴で」
「こらっ・・・・いいから早く、やめなさい・・・・っ!」
「僕は止めようと思ってるんだけどね、体が勝手に動くんだよね。これはもう仕方ないね!」
僕はそんなことを言いながら政子の胸を揉み続ける。その度に政子は体をくねらせたりビクンと震わせたりする。
ぶっちゃけていうと今僕には政子が解除したんであろう「傀儡政権」の力はかかってないけど人を散々小間使いにしてくれたお礼をしなくちゃねぇ。
「いやぁ~本当僕も止めたいんだけどねぇ~こんなことしちゃいけないのはわかっ・・・・げほっ!」
「つぅ・・・・だったら、さっさと止めなさいよ!!!」
政子の渾身の肘打ちが僕の脇腹に突き刺さり激痛と共に床の上をもんどり打つ。
「いってぇ~~~!なにすんだよ!」
「それはこっちの台詞よ!童貞の癖に私の胸揉みしだくなんて~万死に値するわ!」
目に涙を溜め顔を真っ赤にして怒る政子。怒っているのは物凄くわかるんだけどその様子はなんていうかちょっと可愛いと思ってしまう。
「もうゲームは止めよ、止め~っ!これから傷ついた乙女心を癒す旅に行ってくるわ!」
政子はコントローラーを発哺り出すとポテチとコーラを大事そうに抱えて立ち上がる。
「いったい何処行くんだよ」
「教えるわけないでしょ!べぇ~だ!」
そう言って政子はまさに「私、今怒ってます」と言わんばかりの大きな足音を立て部屋を出ていく。残ったのは操作を放っておかれて敵に斬りつけられた石田三成の叫び声だけ。
「はぁ、なんなんだよあいつ」
僕は発哺られたコントローラーを片付けゲームの電源を切ると自分のPCの前にどっしりと腰かける。
「ったく、思いっきり肘打ちしてくれちゃってすっかり目が覚めちゃったよ」
政子に肘打ちされた左脇腹をさすりながらマウスを操作しブラウザを開く。
「いやしかし後半余計なことをしたとはいえあれが女の子の胸の感触か」
さっきまで政子の胸を鷲掴みしていた手をまじまじと見る。
「これラブコメだったら全然ありだと思うんだよなぁ、減るもんじゃないし・・・・とはいえちょっとやりすぎたかな」
怒ってた政子の顔を思い浮かべると恋愛シュミレーションでキャラが怒っているような可愛さが先に立つけどやっぱり悪いことしたなぁとは思う。
「しょうがないな、何処に行ったか知らないけど戻ってきたら僕のポテチ少しあげようかな」
普段からそんなにポテチを食べる方ではないけど流石に政子に目の前であんなに美味しそうにポテチを頬張っているのを見せられると僕も食べたくなってコンビニでこっそり僕の分も買っておいたのだ。まぁ物で釣るって言うのはちょっとアレだけど
政子ならそれで機嫌を直してくれそうな感じがするんだよな、今日会ったばかりだけど。
「おっ、記事にコメントついてる!」
独り言を呟きながら自分のブログを開いてみると今日の朝書いた記事にコメントがついていた。
『二次元から来た美少女をどうやって親に紹介するか?』なんて残念な内容だけにコメントがつくのは嬉しい。
けど昨日開設したばっかりでまだどこにも登録してはいないし『イクサカーニバル』の仲間にもまだ伝えてないけどどっかから調べてきたのかな?まぁ僕はトップランカーだからそうゆうこともあるだろう、うん。
「さてさて誰がコメントしてくれてるのかなぁ?業者とかは嫌だぞ」
僕は記事をクリックしてコメント欄を注視する。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

眼帯美少女 さん

・・・・初めまして。
その美少女は真っ赤なツインテールに真っ黒なゴスロリパンクを来た子ではありませんか?


2013/03/22 17:43 編集 URL

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

「えっ?なんでこの人政子の特徴を知ってるんだ?」
真っ赤なツインテールに黒のゴスロリパンクなんてそりゃ探せばいるだろうけどこと僕の周りにいるのは北条政子しかいない。
「あっ、あれかもしかしてあいつの妹かなんかで現実世界に来たところを探しているとか?」
確か史実上、北条政子には妹がいるはず。妹が見た吉夢を「それー悪い夢だからお姉ちゃんが買ってあげる~」とか言って騙しとるみたいな話を歴史の授業中に先生の雑談で聞いた覚えがあったのだ。なんていうか雑談の方しか覚えてないってのが悲しいけど。
「きっと妹さんの方は政子と違って薄幸で大人しいキャラなんだろうなぁ、『姉がいつもお世話になってます!』みたいな感じでやって来てゆくゆくはハーレムになっていくんだろう」
おっといけないそれならば早いところ連絡を取らないとな。
妄想ばかり先走り、『真実』を確認もせずに僕はキーボードから文字を打ち込んでいく。

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平野頼友(管理人)さん

>>眼帯美少女 さん
初めまして、コメントありがとうございます。
もしかして『イクサカーニバル』の人ですか?
北条政子ならうちにいますよ~

2013/03/22 17:47 編集 URL

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「ふぅ、とりあえずこんなコメントでいいかな」
これで北条政子のことを知っている人物ならきっと反応をしてくるはずだ、僕は期待を込めてコメント投稿ボタンを押す。
「あ、あれ?」
コメント投稿ボタンをクリックして出てきた画面に僕は少し困惑した。いや僕のコメント自体はしっかり投稿されているんだけど問題はその下だ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

眼帯美少女さん

・・・・北条政子、みつけた

2013/03/22 17:47 編集 URL

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僕の投稿から数秒も経ってないってのに眼帯美少女からのコメントが表示されているのだ。まして同じタイミングで投稿したにしても北条政子の名前を出したのはこっちが先だ。僕の返信をみてない限りこんなコメントできるはずがない。
「って、今度はなんだよ!?」
だがその意味を考える間もなく突然ブラウザが落ち、なぜか『イクサカーニバル』が起動する。
次にアップデートサーバーにアクセスしマップデータ、クエストデータ、キャラクターデータがダウンロードされ次に見覚えのない
『扉形成プログラム』とやらがダウンロードされ始めたのを見て思わず僕はマウスでウインドウの閉じるキーを連打する。
「な、なんだよ今の『扉形成プログラム』って!!なんだこれ、しかも消えないし」
何度ボタンをクリックしても消えない『イクサカーニバル』の画面に流石に焦りを感じる。
「これってあれか巷で噂の遠隔操作ってや・・・・っ!」
次の瞬間、パソコンの画面が光る。これが北条政子が僕の部屋にやってきた昨日の夜と同じ展開だって気がついた時には・・・・
パソコンから光の手が飛び出し僕の口を掴む。
「むぐぐっ!」
その力は万力のようにがっちりと僕の口を掴みじりじりとパソコンへと引きずり込もうとしてくる。なんとかしないとと必死に
光の腕を掴もうとするがこっちは全く光の腕を掴むことができない。
「だ・・・・誰、かっ!」
必死に出した声も虚しく信じられないことだけど僕の身体はパソコンへと引きずり込まれた。




「痛たたた・・・・って!?」
全身に受けた痛みに苦悶しながら起き上がるとそこはさっきまでいた僕の部屋とは全く違う大草原だった。
どこまでも広がる青緑の草原に燦々と輝く太陽、吹き抜ける風は妙に現実感のあるけどどれも確実に異質な感触だった。
「なんだよここ、一体僕はどこに来たんだ」
周りを見渡してみるが当然見覚えなんてあるはずもない、そもそもここがどこなのかさえさっぱりわからない。
「・・・・やっと会えた」
「えっ?」
あまりの意味不明さに呆然とするしかない僕に背後から女性の声が掛かる。静かで落ち着いた感じのしかしハッキリと聞こえる
その声に振り返り、僕は驚愕した。
青髪ショートボブにハート型の眼帯、切れ目のクールビューティで屈強な鎧に身を包んだその姿は実に見覚えが合ったが実際に会ってみるとそれはそれでまた違った印象を見せる。
「だ、伊達政宗ちゃん!?」
僕の目の前に立っていたのは紛れも無い『イクサカーニバル』で一番のお気に入り伊達政宗ちゃんだった。
「そう、私は伊達政宗」
「ってことはまさかここ『イクサカーニバル』の世界!?まじで!!」
僕の問いかけに政宗ちゃんは小さく頷く。二次元から美少女が飛び出してくるだけに飽きたらず今度は僕自身がゲームの世界に入ってしまうなんて。しかも目の前には伊達政宗ちゃんがいる、なんという僥倖。
「平野頼友・・・・ここまで私を強くしてくれてありがとう」
「なんのなんの、政宗ちゃんがいなかったらこのゲームやってないよ」
後ろ首を掻きながら僕は照れ気味答える。いや完全に僕の顔はにやついていただろう、気がついたのだがこの政宗ちゃんの格好は僕が『イクサカーニバル』をプレイして手に入れてきた数々のレア装備。つまりこの目の前にいる伊達政宗ちゃんは僕と苦楽を共に戦ってきた戦友というわけだ。本来世界の違う者通しの二人がこうして出会ってしまったのならそこに愛が生まれるのも仕方ないことっ!
・・・・と思ったのだが政宗ちゃんが放った次の言葉で状況は一変した。
「・・・・これで現実世界でも私の力は圧倒的なものとなる」
「えっ、それってどうゆう意味?」
「・・・・簡単な話、私はこの世界だけではなく現実世界も制覇するつもりだから」
現実世界を制覇だって?やばい、一体全体なんでこんなことになっているのかさっぱりわからず混乱してきたぞ。なんなんだ、これってこの後政宗ちゃんとイチャイチャするだけなんじゃないのか?
そんな僕の淡い期待を踏みにじるように政宗ちゃんは淡々と言葉を紡ぐ。
「そのためにインターネット回線を通じて平野頼友、貴方のパソコンを現実世界への“扉”としたのだけど思わぬ邪魔が入った」
邪魔をした人物、そいつが誰なのかはすぐにわかった。あの『イクサカーニバル』から最初に出てきたのは北条政子だ、つまり政宗ちゃんが来る予定だったところをどうやったかはわからないけどあいつが・・・・北条政子が先に現実世界に来てしまったんだ。
「な、なんで僕のところでそんなこと」
「・・・・現実世界への扉を作るには膨大なデータのエネルギーが必要。だからさっきも完全な状態では現実世界には出れず貴方をこちらへ引きずり込むしかできなかった。“扉”を形成する場所は『イクサカーニバル』への長時間の接続が必要となり、貴方のパソコンがその条件に適していた」
「僕をこの世界へ引きずり込んで一体何をするつもりなんだ?」
本当なら嬉しいはずの二次元世界への誘いがどうにもあんまり嬉しくない方向へと進んでいる気がする。
「こちらの世界で強い者は総じて現実世界ではうだつの上がらない弱者ばかり、私はそんな弱者にゲームの中で操られるのが嫌になった」
そう言うと政宗ちゃんはゆっくりと刀を抜く。ああ、あのマサムネブレード滅茶苦茶レアなんだよなぁってそんなこと考えている場合ではない!
「現実世界の人間、その脳の容量をデータ換算すると膨大な量になる。それを扉に捧げてもらう」
大好きな政宗ちゃんがこちらに刀を向けゆっくりと近づいてくる。なんだ、なんなんだよこの状況!?
「ちょ、ちょっと落ち着こう政宗ちゃん!ってうおっ」
もつれる足が地面の石にひっかかり背中から地面に倒れる。
「冷静になろうよ、ね!政宗ちゃん」
「・・・・私は常に冷静」
腰が抜け立ち上がることができないまま後ずさりなにか案がないかと頭を巡らすがはっきり言って何も思い浮かばない。現実じゃないってのに首元を伝う冷や汗だけが妙な現実感を突きつけてくる。
「安心して、危険はないよ。ここでは痛みはあれど死ぬことはない、現実世界で抜け殻のようになるだけだから」
「だ、誰か・・・・!」
「・・・・無駄、ここには誰も入ってくることはない。まずは頭を叩き割りその後首を刎ねる!」
政宗ちゃんはあくまで冷静に獲物を狩るように刀を振り上げる。ハハッ・・・・あれだけ一緒に冒険してきたってのにこんな仕打ちかよ。
もはや乾いた笑いしか出ない、抜け殻って植物人間みたいなものか。まさかこの歳で植物人間とか勘弁してくれよ・・・・!!
「さようならだ、平野頼友!」
「うわぁぁぁっ!」
振り下ろされる刀に思わず頭を押さえ目を瞑る。ああ、もう押さえたってどうなるものでもないけど・・・・
しかしその刹那、辺りに響き渡ったのは僕の頭の骨が砕ける音・・・・ではなかった!!
鳴り響いたのは金属と金属がぶつかった甲高い音。その音にハッとなり顔を上げると目の前に赤い髪の毛が揺れていた。
「ほ、北条政子!?」
「ふふん頼友、なんていうかナイスタイミングだったみたいね」
「な、なんで政子がここに・・・・」
政宗ちゃんの刀を自らの刀で受け止めながら政子はこちらを見やると言葉を吐く。
「簡単なことよ、頼友に責任を取ってもらうため・・・・よっ!!」
政子が刀を押し返し政宗ちゃん、いや伊達政宗との距離が離れる。というか責任ってなんだ?・・・・いやまぁ、心当たりが全くないっと言うわけではないけど。
「ま、とりあえずはあの伊達政宗とかいうのをなんとかしないとね」
「・・・・北条政子、一度ならず二度も私の邪魔をするか」
そう言って刀を構える政子に表情こそ変わらないが少し苛立った口調で政宗が刀を平に構える。
「政子、気を付けろよ。政宗は『イクサカーニバル』でトップランカーの僕が育てたキャラなんだ!トップランカーの僕が!」
「はいはいわかったわよ、二度言う必要なし!」
相変わらずの適当な政子の返答にさすがに少し焦る。政宗が僕の育てたあの政宗なら強さは相当なものなんだから。
「平野頼友の前にまず北条政子、貴方の命貰い受ける!」
その言葉と共に政宗の姿が僕の視界から消え土煙だけが政子に向かって走る。
「政子!!」
「はいはい、そんなに叫ばなくてもわかってるわよ!」
政子は土煙に自ら突撃しある一点を刀で袈裟斬りにする。
「まったく見え見えなのよ!」
なにもない空間に金属同士のぶつかる音が響くとゆっくりと伊達政宗の姿があらわになっていく。
「インビジブルとかまさに童貞の好みそうなスキルね」
「インサイトのスキル持ちか!くっ、だがこれなら!」
「さぁてお次はなにがでるのかしら~?」
余裕の笑みを浮かべる政子と対照的な苦渋の表情の政宗の姿が見えた途端再び二人の姿が消える。
今のは透明化のスキルを使った政宗に対してそれを看破する政子のスキルでそれを見破った。それらは『イクサカーニバル』の知識で分かる、分かるんだけど実際見てみるとパソコンの前で見ていた光景なんかとは迫力が違った。
激しい剣戟の音だけが響き渡り、時折強烈な風が巻き起こる。人間離れした二人の戦いに僕は呆気にとられているしかない。
「っと、まぁこんなところかな」
しばらくして政子が僕の前に姿を表す。それとほぼ同時に僕たちから少し離れた所に政宗は姿を表すが二人の力の差は一目瞭然だった。
「はぁはぁ、この私が・・・・なぜ・・・・」
「相手が悪かったわね」
大きく肩で息をする政宗に息ひとつ乱れない政子。これが僕の部屋でポテチを食べコーラをラッパ飲みしながらゴロゴロしていた奴の身体能力かよ。
「くっ、だが・・・・まだっ!」
「あ、ちょっとポーズ」
激昂し刀を構える政宗を政子は手で制止してこちらに振り向く。そこに先程まであった冷静な印象はなかった。
「・・・・ポーズ、そんなゲームのルールで私を縛るつもり?戦場でそんなものは・・・・」
「といいつつしっかりと止まってくれるところがゲームのキャラなのよ」
動けないと言うか自らを律するように動かない政宗を少し嘲笑うように言うとゆっくりと政子はこちらへと歩み寄ってくる。
「ていうか政子、お前もゲームキャラだろなんで動けるんだよ」
「そんなの簡単、私は誰にも縛られない超絶美少女だからに決まってるでしょ」
自信満々に答えるにもはや僕はなにも言い返せない。
ああ、確かにお前はルール無用な超絶美少女だよ。
「さてと、それじゃ先に責任取ってもらおうかな」
政子は僕の前にペタリと座り込むと自分の髪を束ねているゴムを外し意味深に微笑む。
「お、おい・・・・今そんな状況じゃないだろ」
「大丈夫、大丈夫」
何が大丈夫なのかわからないけど政子はぐいっと顔を近づけてくる。元から美少女だけど髪を下ろした政子は実に色っぽい。
「いやいや、ちょっと責任とはなんのことやら」
「童貞の分際で私の胸を揉んだ責任よ!逃がさないんだからっ」
政子が僕の手をぎゅっと掴むと更に顔を近づける。もはやお互いの吐息が当たるくらいの距離に僕の鼓動は高鳴る。
ちょっとそうゆうことがあったら責任を取れなんて昔のラブコメかなんかかよ、しかも政子の体越しには伊達政宗が憤怒の形相でこちらを睨んでいるし・・・・いや多分あれは「よくも私の頼友を!」なんて感じじゃないんだろうけどなんで好きだった子の前で今こんなことになってるんだ。
「んっ・・・・頼友」
政子がゆっくりと目を閉じ唇を差し出す。ぷっくりと膨らみグロスで塗ったかのような艶やかな唇に思わず触れたくなる。しかしこれはなんだ、ちょっとなにか裏があるような気もするけど女の子にここまでさせといてなにもしないというのも男としてどうかとも思う。
「ま、政子・・・・」
もうここまできたらやっぱりやるしかない!僕はそっと目を閉じ政子に口づけをしようとして・・・・
「『傀儡政権』のはじまりよっ!」
僕が政子の唇に触れるよりも先に僕の額を政子が指で弾いていた。ああ、そうですかい。わかってたよ、うん・・・・きっとこうゆうことだろうってのはな!
「童貞をおちょくるなんて簡単、簡単~」
「くそぉぉ!ちょっとだけ期待した僕がバカだったぁ!」
まぬけな僕の叫びと共に本日三度目の光が眼球に焼き付く。何度受けたってこんなもの慣れそうにはない。
「それで、一体今度は何を・・・・」
何をさせるんだよ!と言おうと思った次の瞬間、政子の口からとんでもない言葉が飛び出す。
「平野頼友、貴方をこれより征夷大将軍に任命するわ!私の遂行な目的を邪魔立てをする者を排除なさい!」
「は、はぁ~~~~~~!?」
僕が、僕が征夷大将軍だって!?しかも政子の目的を邪魔する者を排除しろって、あいつの目的って言えば「源頼朝に出会うこと」と「現実世界の娯楽を楽しむ」だろ、なんで僕がそんなことをしなくちゃならないんだ!
・・・・と、文句を言いつつも僕の体は勝手に起き上がり政子に近づくとなぜか手を差し出す。
「はい、じゃ頑張ってね~」
その差し出した手に政子が自らの刀をポンと置く。なんか軽い感じに手渡された刀だけど手にくるずっしりとした感覚にもれなく「よりともはこのぶきをそうびできない!」という言葉が脳裏を過ったが、いやそれよりも!
「なんで刀なんて持たされてるんだ!?」
「そりゃ勿論、伊達政宗を倒すためよ」
あっけらかんとそう言い放った政子に呆然とするしかない僕。
「いやいやいや!なんで僕がそんなことしなくちゃならないんだよっ!」
さっき殺されかけて、今さっき尋常じゃない政子と政宗の戦いを見せられたってのになんで僕が戦わなければならないんだ。
というか無理だろ、瞬殺だろ、キルレシオ10:0だろ!
「そもそも政子の目的と僕が戦わないといけないのとは関係ないだろ」
「関係ならあるよ。もし伊達政宗が現実世界に出てコンビニを襲ったら私がポテチが食べれなくなるじゃない」
「いや、じゃ自分で戦えよ。僕を巻き込むなっ!」
さっきの戦いを端から見ても政子と政宗の力の差は歴然としていたんだからそのまま政子が倒してくれればいいってのに政宗に向かって勝手に動く僕の体を政子がぐいっと押す。
「私の理想は細マッチョだから!責任取ってもらう上でそれなりに体を鍛えてもらうわ!」
「細マッチョなんて言葉いつ覚えたんだよ、もう!」
「はいはい、そうゆうわけでお待たせしたわね伊達政宗!ポーズ解除よ!」
政子の言葉で動きを止めていた政宗がゆっくりと剣を構え直す。それとほぼ同時に僕にかけられていた『傀儡政権』の力も解除された。
「くっ、なまじゲームのキャラであるがゆえにこうゆう不条理を強いられる!」
政宗の目は最初の頃の印象とはうって変わって完全に感情がにじみ出してきている。それはもう憤怒の形相でその政宗と戦うのが僕って考えるだけで全身に寒気が走る。
「ぼ、僕戦う気とかないんで!!政子なんとかしてくれよ!」
「だぁめぇ~。大丈夫よさっき私と戦ってスキルとか使えないし大分消耗しているから頼友でも倒せるくらいの並みの人間の力くらいしか出せないって」
並の人間の力しか出せないって僕が並の人間以下の力しか出せないんですけどっ!
そう政子に文句を言いたくなるがもはやその余裕もない。僕を斬り伏せようと政宗が一気に近づいてきているのだ。
「平野頼友!まずは貴方の首をいただく!」
「うわわわっ!」
政宗の斬りかかってくる刀を何とか受け止める。ギィィンという耳を劈く音に全身が身震いし冗談ではなく自分が命の危険に晒されていると実感する。
「北条政子ならいざ知らず貴方に負けるほど落ちぶれてはいない!」
「くっ!だから、僕はそんな戦うとか無理な人種なんだって!!なんとかしてくれよ政子!」
立て続けに斬りかかってくる刀をかろうじて受け止めるも一撃一撃の重さに手がしびれその威力が増しているように感じる。
こんな生まれてこの方の危機的状況だってのに僕が助けを求める政子はと言えば
「あ、そうそう征夷大将軍って言っても特に頼友が強くなったりはしないからね。ぷはぁ~やっぱりコーラ美味しい!」
どっから持ってきたのかポテチとコーラを食しながらまるでプロレス観戦をするかのように楽しんでやがる。
「ほらほら頑張れ頼友。守ってばかりじゃなくて攻撃しないと~ゲームみたいに!」
「できたら苦労せんわ!」
攻撃なんてできようもない、こちらとしてはギリギリ攻撃を防いでいるのが精一杯だ。けどこのまま防戦一方じゃいずれ負けるのも事実。
「しぶとい・・・・なら必殺の一撃で刀ごと頭を叩き潰す!」
政宗が大きく刀を振り上げ力を溜める。威力が大きい攻撃にはそれだけの隙が生まれる。僕はここしかないというタイミングで足を一歩踏む込み刀の重さに振り回されながらも横凪ぎに払う。
「うわぁぁぁぁぁっ!」
かすれかけた声を絞り出すように叫び放った一撃は・・・・・・・・踏み込んだ一歩があまりにもヘタレすぎて政宗の顔をかすっただけに終わる。
「っう・・・・くっ!」
顔を手で押さえ一歩後ずさる政宗。僕が与えたダメージ1だけど正直これならまったく当たってくれなかった方が良かった、そんな事態を引き起こしていた。
僕と政宗の間にハラリとハート型の眼帯が落ちる。
「よくも私の眼帯を・・・・」
「えっいや、わ、わざとじゃないよ」
今まで聞いたことにない低い声の恨み節に慌てて言い訳をするものの政宗はもはや聞く耳を持っているようがない。
「よもや首だけではなく全身バラバラにしてやる」
眼帯の外れた政宗の右目がギロリと僕を捉える。ああ、これってもしかして目が見えなくて眼帯をしているんじゃなくて溢れる力を封印しているとかそうゆう中二病なパターン!?
見ればまさに政宗の体の周囲を青白いオーラのようなものがまとわりつきとても並の人間では立ち向かえるような状態ではなくなっている。
「ひぃぃ!来るな!来るなぁ!」
もはや立ち向かえる状態なんかじゃない、僕は必死に剣を振り回す・・・・・・・・が
「無駄だ!」
紫電一閃、政宗の横凪ぎに払った一撃が僕の刀を真っ二つに折れて吹き飛ぶ。刀の破片が僕の頬の薄皮を掠め血がゆっくりと首筋を伝う、現実世界じゃないのになんだこの現実感。
「政子っ!いや本当なんとかしてくれよ!!」
後退りながら僕は叫ぶ。だけどいつの間にか政子の姿が見当たらなくなっている。まさかここで僕を「責任」という名目で殺そうって言うんじゃないよな?
「さぁどこから切り落とされたい?足か、腕か、やはり首か」
「どこも嫌だよ!というか本当政子どこいったんだよ!」
しかしどんなに叫ぼうと政子の反応はない。流石にこんなことさせて僕をほったらかして帰ったなんてことはないはず、どっかで隠れて僕の状況を楽しんでいるに違いない。
「頼む政子!ポテチ一日二個奢るから助けてくれ!!」
「ん~二個じゃやだ、三個にして」
どこからともなく政子の声がする。やっぱりどっかで見ているんだなこいつ。しかもこの危機的状況に託つけて要求を上乗せしてくるとは・・・・しかし僕にそれを断ってなんとかする自信もない。
「わかった!三個にするから!」
「おっけ~じゃコーラも三本ね!」
政子がそう言うとちょうど政宗の背後の空間がグニャリと歪むと少しづつ政子の姿が浮き彫りになっていく。
「むっ・・・・後ろから不意打ちか!!」
それに反応した政宗が振り返り斬りつけるが空間から出た政子の手がまるでポテチを掴むように簡単にそれを止める。
「この私が不意打ちなんてするわけないでしょ、しなくても勝てるもの」
「クッ、さっきからなんなんだこの強さ。私は『イクサカーニバル』最強のキャラクターなのに・・・・!」
「あ、知りたい?じゃ教えてあげる」
政子が刀を掴む指に力を込めるとあっけなく刀をへし折る。
「私は『イクサカーニバル』の隠しデータ、もっと言えば『テストプレイ』用の隠しデータなのよ。だから状況に合わせてステータスを変えれるしいくらでもスキルが使えたりするの」
つまりゲームマスターとかその辺に位置する存在ってことか。そりゃ強いわけだ、政宗だって僕が何千時間とプレイして尋常じゃないくらい強いはずなのに政子の前じゃまるで歯が立たなかったからな。
「だったら、だったら北条政子、貴方の力を奪わせてもらう!」
折れた刀を逆手に持つと政宗は一気に斬りかかる。だけど政子は面倒そうに大きく欠伸をすると政宗の攻撃を軽くあしらい指で額を軽く弾く。
「はい、『傀儡政権』の始まりよ。伊達政宗、少し野心が過ぎたわね」
「うっ、なんだこの光は・・・・目を閉じても光が入ってくる」
折れた刀が地面に落ち必死に目を押さえ狼狽える政宗。政子はそんな政宗を一瞥し小さく呟いたのだった。
「伊達政宗、貴女のキャラクターデータを自分で消しなさい」





「んっ・・・・んんっ」
意識が覚醒する。夕日が差し込み緋色に染まる部屋、僕はパソコンの前に突っ伏していた。
「もとの世界に戻ってこれたのか」
顔をあげて自らの頬に触れる。ゲームの世界でついた傷はなかったがベットリと汗ばんでいるし倦怠感が物凄くまるでマラソンを走りきった後のように疲れている。
「夢・・・・じゃないよな」
目の前のパソコン画面には『イクサカーニバル』のサーバー選択画面が開いている。僕はそこからおもむろにマウスを動かしキャラクター選択画面を開いてみるが
「やっぱり消えてる」
『イクサカーニバル』の僕のアカウント、そのキャラクター選択画面から伊達政宗の姿は消えていた。何千時間と育ててきたキャラが消えたことによる喪失感は半端ないがあそこで殺されてしまうよりかはずっといい。
また僕がここで伊達政宗を選べばゲームは始まるだろうけどそれはきっと別の伊達政宗で野心を持ったあの伊達政宗ではないだろう。そもそも『イクサカーニバル』で伊達政宗を使ってるプレイヤーなんて沢山いる。その中でなんで僕の伊達政宗だけがゲームの枠を出るような策略を考えたのか・・・・そして運営は「扉形成プログラム」とか知っているのか?
「んまぁ一プレイヤーの僕が考えてもわかるわけないか。あれそういや政子は?」
辺りを見渡すも政子の姿はなく、床には食べかけのポテチの袋とコーラが転がっている。
正直政宗が消えた辺りからこっちに戻ってくるまでの記憶が定かではないけどまぁあいつのことだそのうちひょっこりと出てくるだろう。
「ふぅなんか汗一杯かいたな、夕飯前にシャワーでも浴びるか」
今日は色々ありすぎた。パソコンから美少女が飛び出してきたりパソコンに吸い込まれて美少女に殺されかけるわ、これから毎日ポテチ三袋コーラ三本奢ることを約束させられるし。
部屋を出て階段をフラフラと降りながら漠然とそんなことを考える。
「『イクサカーニバル』のデータも消えちゃったし、シャワー浴びて夕飯食べたらすぐ寝よう」
一回のリビングはまだ母さんも早苗も帰ってきてないようだ。誰もいないことをいいことに僕はだらしなく上着を脱ぎながら脱衣所に入りそれをカゴに入れようとして・・・・ピタリと動きが止まった。
「あれ・・・・この服どこかで」
カゴには綺麗に折り畳まれたゴスロリパンクの服が先に入っていたのだ。
「これって、政子の・・・・」
気がつけば奥の風呂場からはシャワーの音と政子の下手な鼻唄が聞こえる。
「くっ、先を越された・・・・ってかこれマズクネ」
僕がここにいるってことはここで風呂場から政子が出てきたら・・・・うん、大変なことになるな。
そんなこと冷静に判断している場合じゃない、早くここからでなければと思ったときには
「いやぁ~シャワーって気持ちいい~」
風呂場の戸が開け一糸纏わぬ姿の政子が出てきたのだ。
「「あっ・・・・」」
思わず二人の声が重なる。
そしてなんていうかダブルでショック!政子の裸を見てしまったのもショックだけどもっとショックなのは政子の頭にあるべきアレが・・・・アレがなかった。
「あは、あははは・・・・政子お帰り」
チラリと視線を外すと政子の頭の上にあるはずものが洗濯機の上にご丁寧に置いてある。
ヘアーって言うアレがね!!
確か史実上の北条政子って尼将軍とか言われてて出家してるんだっけ?だから坊主なのか、なんて悠長なことを言っている場合ではない。
政子は僕に気がつくと慌てた様子でバスタオルで胸を隠し洗濯機の上にあるカツラというかウィッグを頭に被り
「・・・・見たわね、頼友」
と低い声で言うと洗濯機横にかけてある掃除用モップを手に取る。見たってどっち?裸の方か、それとも頭の方?いや、この場合どっちでも変わらない気がする。
「いや待て、これは事故であって故意ではないっ!」
「頼友、人間は頭を強く叩くと記憶を失うって聴いたことがある」
政子がじりりとこちらに近づく。カツ・・・・ウィッグが少しずれて政子の表情ははっきりうかがい知れないが口許が残忍に歪んでいるのだけはわかる。
「いやいやちょっと待て!それ危ないから、危険だから!」
そんな僕の制止を無視して政子はモップを振り上げこう言うのだった。
「危険はないよ」





《 ツンデレ武将がやってきてラブコメになるとおもいきや俺が征夷大将軍になっていた 了 》





【 あとがき / 受賞の言葉 】

「Search & Destroy!!イカサマは許さない!!」
「ひぃーお助けお助けぇだよぉーぷすす」
銃火器を乱射しながら辺りを飛び回るタンクトップのカボチャさん。
中身を飛び散らせながら逃げまわる魔法使いの格好をしたカボチャさん。
第五回オススメMC授賞式に呼ばれた私の前では授賞式という名をした楽しいショーが行われていた。
一部の話ではここはニューヨーク、ロックフェラー・センターにある世界最大のホール、ラジオシティ・ミュージックホールではないかなんて言われています。
いや噂ってだけなんで本当はよくわからないです、なにせ招待状を読んでたらどこからともなく「ぷすす」と言う変な鳴き声?と共にここに運ばれていたんですから。
あっ、自己紹介が遅れました。私、平野早苗と申します。えっと巷で童貞と定評のある平野頼友の可愛い可愛い妹です。
なんで妹である私が授賞式に出ているかというとですね、今日はクリスマスじゃないですか!心優しい気遣いもできる可愛い妹の私としてはにぃと最近ホームステイでやってきてる北条政子さんをくっつけようとお家に二人っきりにさせてあげているのです、更にお父さんとお母さんも外食を薦めておいてあるという策の施しよう、完璧だね!褒めて!
しかしにぃの為とは言えどですね、代理で来ている私の場違い感が半端ないです。皆おめかししているのに私だけ学生服って、泣けてくるよね。
しかも受賞者は皆さんこう椅子に座っているんですけど、この位置がおかしいんです!
「やっぱり鴨肉を出されたらソースを断ってわさび醤油だヨ、それ以外無いネ」
「そ、そうですね」
私の右隣、鋲付き革ジャケットに真っ白な顔をしたグラシャ=ラボラスさんがこっちを見ながらニコニコと話しかけてくる。
なんでいきなり鴨肉の話!?しかもそれ美◯しんぼ三巻で海◯雄山がフランス料理馬鹿にするエピソードじゃないですかぁ!
「鴨肉もそうだけど若い女性の肉っていいよネ」
「そうですねーあはは」
物凄く気さくに話しかけてくるけどこれって私食べようとしてませんかぁ~!
グラシャ=ラボラスさん悪魔って言うし本当マ・ジ・デ警戒しないと危ない気がする。
「今度お店のみんなとライブに行きますね!」
「任せておいて、最高のライブにしてみせるわ」
そんなグラシャ=ラボラスさんの隣では彩見ちゃんとウサギちゃんが楽しそうに話してるぅ~いいなぁ、いいなぁ私もガールズトークしたいなぁ!!
そして私の左隣、本来いるはずの彼はここにはいない。空席になっている席を見て私は項垂れる。
「ううっ、なんで黛禄朗巡査来てないのぉ。サイン貰おうと思ったのにぃ!」
「仕方ないネ、彼忙しいかラ。そんなことより始まるヨ」
悔しがる私の肩にグラシャ=ラボラスさんが手を置くと舞台上を指さす。
「ひょほほ、それじゃ~・・・・オススメMCはじまるよぉ~ぱたりんこ」
舞台上で魔法使いなカボチャの中身をぶちまけながらそう言うとその場に倒れこむ。
うーむ、カボチャさん達が頑張ってる?んだ、私も隣の悪魔になんて負けてられない、にぃの童貞卒業の為だもの頑張らないと!
でもこれが終わったら後で雪見だいふくを自分へのご褒美に買っちゃおう、美味しいよねアレ。


-----------------------------------
メリクルメリクリ - 2013.12.25 21:58 編集 URL

はいはいはーい、「ヤキトリはいらない」の管理人平野頼友ですよ!!
世の中はクリスマス一色ですね!!
聖しこの夜、雨は夜更け過ぎに恋人がサンタクロースなそこな貴方!

・・・・正直どうよ?え、クリスマスにブログ更新している奴に言われたくない?
はははーでも実は今年は僕、一人じゃないんですよねー可愛い可愛い女の子と
お部屋で二人っきり、しかも親も妹も外出ですよグフフ
イクサカーニバル?さっすがにクリスマスにイクサカーニバルしませんよぉ

じゃそう言うことでメリークリスマス!!ホッホホー!(去年のネタ

-----------------------------------

「はぁぁぁぁぁっ」
ブログを更新して思わず溜息を付く。いやさ全部事実なんだよ、クリスマスに部屋に一人じゃないよ、しかも可愛い女の子もいるよ・・・・いるけどさぁ
「で、さっきからなにしてんの政子?」
床に沢山のポテチを袋を並べてうんうん唸っている我らがメインヒロイン北条政子に問いかける。しかも全部袋空いてるし、なにこいつこれ全部食べるつもりか?
北条政子はんまぁ細かいことは省くけど超絶美少女であることには変わりない。
しかしだ、このゴスロリパンクに真っ赤なツインテールのこいつと僕が恋仲になるわけなんて可能性は万が一、金田一にもないのだ。
「第五回オススメポテチを決めてるの、ちなみに今カツオのタタキ味とサワークリーム味が接戦なのよ」
「接戦ってなんだよ、って言うかサワークリームはともかくカツオのタタキはないだろ・・・・っていうか第五回っていつのまにそんなに回数やっててしかも誰が投票してるんだよ!!」
突っ込みどころ一杯だよ!しかも「さすがにそんな味ないよな」なんて検索したら“カツオのタタキポテチのせ”なんて料理が出てきてビックリだよ!なにやってんだよエ◯ラ!
「全く、そう言うことを気にしてるから童貞なのよ頼友は」
「あ~はいはい、もう言われ慣れたっての」
もはや童貞呼ばわりされてもいちいち傷ついてられないのだ、その毎回ヘコんでたら体が持たないからな。
「そういえばオススメポテチで思い出したんだけど今日ってオススメMCの発表がある日じゃないか!」
オススメMCってのはあれだ、まぁここまで見てる人で「オススメMCってなに?美味いのか?」みたいな昔の食いしん坊キャラみたいなことを言う人はいないだろう、だから割愛。
「正直総合オススメ賞を取るのは難しいと思うんだけどナイスキャラクター賞あたりだったら僕にもワンチャンあると思うんだよね。あーでも彩見ちゃんとか凄いと思うんだよ、どう思う政子?」
「そりゃ私の独走に決まってるじゃない、決まってるじゃないったら決まってるじゃない」
ポテチを頬張りながら全然興味ありませんよぉ~な振りをしつつやたら自信満々なご様子で語る政子。いや確かに政子の奴関係ないところでまででしゃばって気がつけば四作品にでてるしな、去年なんて後書きにちらっとでただけでナイスキャラクター賞を受賞しちゃったくらいだしありえなくもない。
「いやでも皆魅力的なキャラクターばっかりだからなぁ、政子でもそうそう上位にはいけないでしょ」
「そんなことないわよ、だって『傀儡政権』使ったし」
「は・・・・?」
さらりと言った政子の言葉に思わず今年最後にして最大の悪感、寒気がした。こいつ今言ったよな『傀儡政権』を使ったって───
「『傀儡政権』を投票者に片っ端から使って私に投票するように仕向けておいたんだから」
「な、なにやってんだお前はぁ~!!」
「そういうわけでナイスキャラクター賞ぶっちぎりのトップは私、超絶美少女の北条政子ちゃんよ!!」



☆超絶美少女と巷で有名な北条政子ちゃんからのありがたい受賞コメント

政子「あっ、傀儡政権を使ったのは嘘だからね!ジョークよ、ジョーク本気にしないでよね!」

頼友「ソリティアかぼちゃに『無効票にするぷす!』って言われたからって必死だな。ま、とりあえず受賞コメントよろしく」

政子「わ、わかってるわよ!えっと、べ、べつに受賞したからって嬉しくないんだからね!!投票してって頼んだわけでもないのに私なんかに投票しちゃってバカみたい!・・・・で、でもその投票してくれて、あ・・・・ありがと(セキメンウワメツカイー」

頼友「なんでツンデレ風なんだよ・・・・。あれかタイトルにツンデレ武将なんて書いてあるのにツンデレじゃないからツンデレアピールか?」

政子「い、いいじゃないったらいいじゃない♪あっ、私に投票してくれた人にはもれなく『超絶美少女政子様にポテチとコーラを献上できる権利』をあげるのでえっと下記の住所にじゃんじゃんポテチとコーラ送ってね☆」

☆送り先はこちら!
愛知県名古や・・・・

頼友「わーわーわー!!なにやってんだよ、しかも愛知県って作者の住んでる所じゃねぇーか!一応僕たち設定秋田県在住なんだからな!」

政子「んもぉ~そういう細かいところ気にするから童貞なのよ」

頼友「こ、ここでも童貞ネタを弄られるのか。と、とにかく北条政子に投票してくださった皆様ありがとうございます!来年も北条政子が色んなところで厄介事を起こすと思いますが生暖かい目で見守ってください。ではでは皆さんよいお年を!」

政子「ばいば~い☆」





べ、べつに好きで書いてるわけじゃないんだからね!  氷桜夕雅
http://maid3a.blog.shinobi.jp/


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