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2018-11

《 カボチャでも書ける小説講座 》 【 第十回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その① 説明的過ぎる小説はウケない 】 - 2017.12.30 Sat

【 第十回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その① 説明的過ぎる小説はウケない 】



初号機





 さてさて、ちょっと間が空いちゃったけど、前回の小説の基礎編が中途半端な辺りで終わった所で、今回は別の事やろうね~♪
 えっ? ここで内容切り替わるの!?
 そうそう、いい顔だねぇ! ボクはみんなのそう言う唖然とした顔が見たいのさっ! ぷすすすすすっ♪(5pss)

 いや、別に基礎知識の続きやってもいいんだけどね。
 もう前回の続きから行ったら、今度は改行がどーたら、一人称と三人称の区別がなんちゃらと、ちょっと高度な話になっちゃうので今は割愛。
 今回からはちょ~っと皆さんの関心が高いであろう話題に移っちゃおうかなぁ~。なんてね。

 今回は題して、“じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!?”編っ!!!

 ……いやぁ、いきなり大風呂敷広げちゃってるけど、そんなの上手く説明出来たらボクだって苦労してないよね。ふしゅしゅしゅ。(凹
 でも、読者にウケの悪い小説。読み飛ばされ気味な小説。そう言うのは説明出来るんだよね。
 と言う訳で、ちょ~~~っとモノカキさんには耳の痛い箇所がちらほらと出て来るとは思うんだけど、まずは小手調べに、「こう言う小説はあまり良くない」ってな方向性から始めてみようねっ!


 さて、最初の“ウケない小説”。略して“ウケ小”
 それは、“説明的過ぎる小説”かな?
 では、その説明をする前にちょっとだけ例文行ってみようねっ!


【 例文 】

 朝、私はまず目を開けた。そう、瞼を自らの力でひらいたのだ。そうして見えたものは天井だった。そしておそらくそこは自分自身の部屋の天井で間違いない事だろう。何しろ私が大昔に貼り付けたアイドルの木下万梨阿の色褪せたポスターが所定の位置にあったからだ。もしこれが他の家の他の人の部屋だったとしたならば、逆に私は驚くだろう。何しろ私と同じ趣味を有していて、なおかつ私が所有するものと同じポスターを同じ天井部分に貼り付けているのだ。これを驚かずにいられようか。
「あっ」
 まさにその瞬間だった。私は思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。何故なら起きたと同時に、もしかしたら私は遅刻ギリギリなのではないかと気付いてしまったからだ。そして一度そんな気持ちになってしまったら、惰眠をむさぼりながら二度寝を決め込む訳にも行かない。とにかく時計を確認しようと思ったのだ。そして時計は私のベッドの枕元に一つある。そう言えば昨日寝る前に目覚ましをセットし忘れていたような気がしてならなかったのだ。そして私は寝返りを打つような姿勢で上半身だけ起き上がり、左へと回転しながら枕元を見る。するとやはりそこには、起きる時間を既に十分以上もオーバーしている現状の時刻が表示されていた。
「大変だ!」
 私は慌てて起き上がる。布団をはねのけてよろける足で床へと降りれば、急いで着替えを始めた。まずはパジャマの上を脱ぎにかかる。ボタンを一つ一つ外して行くのが面倒臭い。一つ、二つ、三つ。そして四つ目と五つ目を苛立ちながら外し、ようやくパジャマの上を脱いだ。そして今度はパジャマの下だ。慌てて脱いだせいか足がつっかえて私は大きくよろけ、床へと転んでしまう。だが私は、ただでは起きない性格だ。そのまま床に寝転んだまま着替えを続行しようと試みたのだ。そうして私は床の上で下着一枚となりながら、ズボンを手繰り寄せて懸命にはく。ついでに昨日脱いだままの靴下も履きにかかる。
「あれっ?」
 そこで僕は思い出した。昨日着ていた筈のトレーナーがどこにも見当たらなかったからだ。



 さて、上記例題でマズい所はど~れだ?(3pss
 まぁ、皆さん色々とツッコミたい部分はあるだろうけど、ボクが特にこの例題で言いたい事は、地の文がやたらと説明的で、話の流れのほぼ全てがそれによって進められてしまっていると言う所
 そしてもう二つ程悪い点を挙げて行くとすれば、この物語の視点役である主人公の台詞に、「何も意味がない」と言う事
 そしてもう一つが、話の流れに必要がない描写が多いと言う所。この三つを挙げてみたいと思うよ。

 まず、地の文のみで話が流れて行ってしまっている点。
 これは厳しい。とてもくどい。例文は一人称(主人公目線)で書かれているからまだマシだと思うけど、これが三人称(他人視点)だと、読者はもっとうんざりしてくるから。
 まず、ボク的に「読みやすい」と感じる作品は、話の流れが台詞中心になっている作品だね。
 ここで勘違いしないで欲しいのは、「じゃあ、ほとんど台詞のみで書いちゃえばいいじゃないの?」ってな事。いや、全然そうじゃない。そうなると今度は、5W1H(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どうやって)を表してくれるものがなくなる。
 つまりここで言いたいのは、ストーリーのおおまかな筋は、会話中心に流す。そして地の文は話しの流れの補助と、5W1Hで進める。そんな感じかな。
 ちょっと余談だけど、どうして一人称の書き方だと、三人称よりも読みやすいかと言えば、主人公視点で主人公が語ると言う手法は、まんま読者に対して語り掛けている、「台詞」と同じ感覚だから。逆に三人称だと、誰かの独り言を盗み聞きしているような感じ。ならばやはり、語り掛けられている台詞の方が頭に入って来やすいよね。

 次は、例題の中の台詞部分が全く生かされていないと言う点。

「あっ」
「大変だ!」
「あれっ?」

 例題の中にはこの三つしか台詞が出て来なかったけど、ぶっちゃけこんな程度の台詞だったら無くても全く構わないよね? つまりは、“無駄文”なんだよね。
 地の文がおそろしく回りくどく、そして嫌味な程に説明的なのに対して、台詞は話の流れに対して何も生きて来ない。こうなるともう読者は、とても気持ち悪く感じて来る。
 これじゃあまるで、電化製品の取り扱い説明書と、他人のつぶやきが混在してしまっているかのような原稿だよね。

 さて、三つ目。例題の中で、話の流れに必要がない描写が多いと言う点だね。
 これが、読者が一番放り投げやすい「もたつき」の部分。
 もしかしたらみんなもこう言う経験あるんじゃないかなぁ? 海外のB級ホラーやアクション映画で、「そこ、何やってんの!?」って、主人公達の行動に苛立ちを感じた経験。
 ボク的には映画の「ミスト」ってのがそうだったんだけど、主人公が無駄な行動ばかり取る。自分の子供が殺されかかってるのに、もう既に死んでいるモンスターにとどめ刺しまくってて子供ピンチ。
 主人公が車のボンネットに置いてある銃を取ろうとするんだけど、最初から真面目に取ろうとしてないから、なかなか届かない。(危機一髪で届く)
 これが無駄なもたつき。無くても良いシーンを差し挟んで、物語の贅肉になっちゃってる。
 例文で言うと、これはもう全てが無駄なもたつき。ボクの感覚で言うと、例題はまんま、「今朝の私は遅刻しそうな状況で目を覚ました」の一行で終わらせていいと思う。むしろ遅刻しそうな状況がこの後の展開に繋がっていかないなら、「今朝私は」で終わらせて、次の描写を続けさせるだけで充分じゃないかなとさえ思うよ。
 後もう一つだけ言わせてもらえれば、この例文からは5W1Hが全く読み取れないから。
 かろうじて分かるのは、そこが主人公の家の自分の部屋で、時間帯は朝だって事だけ。
 必要な情報は、最初から的確に! それが終わったら後は全て読者の想像に任せる!

 さて、ちょっと脱線するけど、多くの書き手の方々は、ちょっとばかし小説と言うものを堅苦しく考え過ぎだね。
 読者と言うものは、今までに読んだ事がないオリジナルのストーリーを、“娯楽”として楽しみたいだけ。まず、そこのニーズを間違っちゃダメだよ。
 これから小説を書こうと思ってる人とか、小説を書き始めてみましたって人の中には、美辞麗句や遠回しな表現を駆使して、難しい言葉を羅列して、無理に文学臭を醸し出し、とても曖昧で抽象的な描写で物語を進めて行けば「それが小説」とか思ってたりする場合もあるから。
 違うよ、違うよっ! どんなルールを外れた書き方しても、結局は面白かったら成功なんだよっ!
 まずはシンプルかつ、個性的な作品作りを!



【 第十一回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その② シチュエーション重視の小説はウケない 】に続く。


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