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2018-11

《 カボチャでも書ける小説講座 》 【 第十一回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その② シチュエーション重視の小説はウケない 】 - 2017.12.30 Sat

【 第十一回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その② シチュエーション重視の小説はウケない 】



初号機





 はいはいはーーーい! “ウケ小”その二だよっ!
 今回は、じゃじゃーん! 題して、“シチュエーション重視で書かれた小説はウケない”だよっ!


シチュエーション [3] 【situation】
三省堂 大辞林
1・状態。事態。状況。局面。場合。場面。
2・境遇。また,特に小説・劇・映画などで,登場人物のおかれている境遇。



 おっと、シチュエーションって言葉は結構色んな意味があるねっ!
 でも今回ボクが取り上げたい意味のシチュエーションとは、“場面”。更に言うと、“その場の雰囲気”って感じかな?
 結構多くの作家さんは、このシチュエーション重視な作品を書いていたりするね。
 では実際に、それはどんな感じの作品なのか?
 それは要するに、“世界観”ばかりに重点を当てて書かれた作品の事。

 抒情的に、古都や地方の蔵の町を描いた文学小説。
 近未来の科学的に優れた世界を描いたSF小説。
 現実の常識が全く通用しない魔法ばかりの世界や、文明が滅び荒廃した街並みばかりの世紀末な世界などなど。パターンやジャンルは果てなくあるだろうけど、書き手が、「こんな世界を書きたい」ってのは、そのまんま読み手にウケるだろうかと言えば、あまりそんな事は無いから。むしろ、現実から遠ざかれば遠ざかる程に、それはバクチ要素高くなって来るからね。
 でも、徹底してリアリティ出せばそれはちゃんと受け入れてもらえる。但し今回言いたい事はそう言う話じゃなくて、世界観はあくまでも設定の一部であって、世界観重視で書かれた物語は単なる設定の為の説明書であり、小説ではないと言う事。
 例を挙げれば、それは他人から聞く、「昨夜見た夢の話」と似ているって事。

 正直、他人の見た夢の話ほど、飽き飽きするものはないよね。語ってる人は、「とても不思議だったから、話せばきっとその不思議さを同じように感じてくれる」と思うんだろうけど、実際は全くそう言う事はないから。
 それは何故かと言えば、夢の醍醐味は体感した人のみにしか通用しないシチュエーションがあるから。それを“話”として他人に伝えたって、本人ではない以上、何も伝わらないんだよね。
 でも中には、とても上手に夢の話をする作家さんもいる。ボクの知る所では、知人でありMCの幽霊メンバーでもあるT川Mメイさん等。
 彼女の夢の話はどうして聞いていて楽しいかと言えば、それはシチュエーションのみではなく、必ずそこにストーリー性があるから。先を聞きたくなるような展開が盛り込まれているから。
 これ、大事なんだよねぇ。とてもとても大事なんだよねぇ。
 ボクが上記で挙げた事さえも覆して、シチュエーション重視なのに面白く書いちゃう人ってのは、そう言う部分を必ず盛り込んで来るから。
 例えばジャンルが、“抒情的に、古都や地方の蔵の町を描いた文学小説”であったとしても、シチュエーションのみで書かれた作品ってのは、単に古い街を散歩しただけの旅行記になってしまう。だけど上手い書き手さんは、これを見事なミステリーに仕立て上げてしまったりする。
 初めて訪ねた見知らぬ町。なのにどこか懐かしい雰囲気を感じる主人公。
 すると向こうの辻を横切って行く女性を目に留め、ふと、彼女とどこかで逢った事があるような気がしてしまう。
 追い掛ける主人公。そうしている内に、自分自身の懐かしさは何故か古い記憶となって甦って来る。この店、この辻、この通り。なぜかいつの日かどこかで出逢っているものばかり。
 どうしてこんな記憶が? もしかしたら、あの前を歩く女性に辿り着けたなら、全てが思い出せるかも。

 どうだろう? ただシチュエーションのみで書かれた小説なら読み手はすぐに飽きちゃうだろうけど、ほんの僅かな“謎”を放り込むだけで、読み手は次のシーンに期待をせずにいられなくなる。ここが、上手い書き手の妙なんだよね。

 馬鹿にしたい訳じゃないんだけど、どんなに練りに練った独自のオリジナル世界観があったとしても、そこにストーリー性、事件性が無かったら、だぁれの心にも留まらない無駄文になっちゃうから。



【 第十二回目・じゃあさ、面白い小説ってどんなのよ!? その③ キャラクター重視の小説はウケない 】に続く。


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